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【落日の日】

 再び目を覚ましたとき、初めて見たのはボロボロの服を着た女の人と、きらきらと虹色に光る世界だった。


 「ー・ー・----!」


 女の人が何と言っているかまったくわからない。日本語でもないし英語でもないようだ。周りを見ると何人か人がいることに気づいた。みんな嬉しそうに笑っているようだが、揃いも揃って服がボロボロだ。

 それにしても眩しい。なんだか風景がぼやけて見える。目を擦ろうとすると違和感に気づいた。


 これは俺の身体じゃない。


 感覚が変だし、なんだか動きにくい。それらの激しい違和感に戸惑っていると、皆が笑っている中、一人だけ神妙な面持ちをした初老の女の人がズカズカと近づいてきた。

 何を思ったかその女の人は俺の両足を持って軽々と持ち上げたのだった。一瞬の浮遊感と逆さまの感覚。


 馬鹿な、何キロあると思うんだ。


 声を上げようとしたところ、その女はあろうことか俺のケツをシバき上げたのだった!



 「あぅうあまー-!!!(何すんじゃこのばばあッ!!!)」



 うまく言葉が出なかった。


 何だか悔しくて悲しくて…情けなくて…


 こみ上げる感情すらもうまくコントロールできない。俺は大泣きした。みんなが笑った。もちろんばばあも笑った…


 俺は生まれ変わったのだった。

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