ある猫の詩
あなたが私にいつもくれる。色んな表情が大好きで。
あなたの私を撫でる手の。優しい笑顔が大好きで。
あなたの隣のポジションが、私の特等席で指定席。
私の隣にあなたがいて、あなたの隣に私がいる。
たまにはあなたの膝の上にも登るけど。
おなかの上にも登るけど。
あなたはいつも私を撫でて、私はついついゴロゴロと喉をならす。
時々あまりにくすぐったくて、机の下に隠れることもあるけれど。
あなたが私を探すものだから。
名前を呼んでくれるから。
我慢が出来ずについ駆け寄っていってしまう。
私はどこにも行かないよ。
あなたの隣が私の特等席なんだから。
そんな気持ちでニャァと鳴く。
私の鳴き声の意味はきっと届かないだろうけど。
あなたのホッとした顔を見ると、きっと気持ちは届いてる。
そうだと嬉しいな。
そうだと、いいな。
今日も私は特等席。
いつも一緒の指定席。
あなたのいつもの優しい手が。
私を優しく撫でていく。
いつか私が年老いて。
あなたの隣を離れる時が来るまでは。