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行き場のないカルロスの冒険とその終わり  作者: スーザン・ソンタグ・ラブ・エクスペリエンス
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序章

口の奥が発生源のはずなのに、もうそれどころじゃないんだってくらい。頭の半分を巨大なオークにむしりとられて、それでもまだ生きてたとしたら、きっとこんなふうに痛むんだろうな。

月が三つあって、「指輪物語」に出てくるようなクリーチャーがウジャウジャうごめいているこの世界で、俺はただただ痛みでのたうち回っている。この突飛な状況について考察する余裕はゼロ。

もう汗が熱いんだか冷たいんだか分からなくなって、このまま

意識が飛んでくれと何度も願った。

ヘルガス!!畜生!!ファックオフ!!


俺は、俺の使える全ての言語でこの状況を罵りたかったけれど、もはや俺の口からまともな言葉を発声することなんてできなくて、「うがぎがくぉぉぉうぷ」「くひ、くひ、こぉぉう」なんていう新種の呻き声を発している。

駄目、もう駄目。怒りすら沸かない。

いつも、くそったれな状況を抜け出す手助けしてくれる怒りも沸かない。

昔、後輩に「くそったれな状況で怒りがわかない奴は死んでくだけさ」なんてカッコつけて話したことあったけど、すいません、俺はもう死にます。

つーか、痛みでショック死とかってするんじゃないの、普通?

なんで死なないわけ?

ぜんぜん死んでもオーケーなんですけど!!

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