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第5話 人族誕生!

私の前には、私が供として見初めた、この世界で女神となる仲間がいる。

今日、私の召喚に応じやっと六人が揃った。


私と同じテーブルにつく六人。


私の右から、


ミディアムヘアーの白銀の髪にするどい茶色の眼、頭の左右に白い角が生えている少女。

本来の姿は、銀の鱗を輝かせる龍である彼女は、神龍カルミルア。


ロングの青空色の髪、目元は少し垂れ気味で髪と同じ青空色の瞳の少女。

光に愛されているかのように、暖かな光を纏っている、癒しの女神サーシャ。


床まで届く身長ほどの超ロングの橙色の髪。

その頭の上には、猫耳がついていることから彼女が過去、獣人であったことを思い出させる。

翠と碧の色違いの瞳を持ち、女性が誰しもうらやむ理想的な体型の大地母神。

愛と豊穣を司る女神タラミラ。


赤の眼がするどく、ショートの紅色の髪。額の左右に小さな角が生えている。

右腰には剣を、左腰には刀を、背には大剣を背負い動きを阻害しないよう獣の皮と金属でできた部分鎧をつけている。

これから戦闘でもするかのような姿をした戦女神ナティー。


三日月型の弓を背負う女性。

濃緑のインディアンヘアーの髪と大きな眼。

額を覆う大きめのヘアバンドをつけている。

彼女は額に元の種族名をあらわす三つ目の紫色の眼を持ち、その眼が見える範囲であれば百発百中で獲物を仕留めると言ったほどの弓の名手である。

それだけではなく、彼女は狩猟によって得た獲物をさばきその命を食す。

その料理は神々さえ唸らせる。

狩猟の女神ハリュイルイ。


ツインテールの桃色の髪と起きているのか眠っているかわからないような細い垂れ目な少女。

いつも本と供にいる知識と知恵を司る女神マクロシア。


「ティス、今頃かよ。

 何万年待たせてんだ!」


カルミルアが怒鳴りながらテーブルを力いっぱいに叩いた。

でも流石に私が作ったテーブルだからびくともしない。


「カルミ、今頃って……。

 ナティー、それにハリと一緒に今までどこほっつき歩いていたの!

 私、最初にティスから連絡受けて千年以上待ってるのだけど?」


タラミラがちょっと怒った顔をしながら三人を見る。

カルミルアとハリュイルイは目をあわせ、示し合わせたように苦笑いを浮かべている。


もう一人、その間に座るナティーは何事もなかったと無言で答える。

戦女神ナティー。

彼女は返事、相槌、ほかは戦闘に関することくらいしか口を開かない。

いつものことだ。


「シアは本があれば良い。

 何年でも、何万年でも待つ!」


「わたしも待つのは大丈夫です。

 でも何があったのかは教えてほしいです」


マクロシアにサーシャが続けた。


「どうせどこかの戦場に潜り込み、修行って言う名目で遊んでいたんでしょう。

 だから千年間音沙汰無かったのよね。

 いつものことね」


私の言葉に、カルミルアとハリュイルイは更に苦笑いを浮かべて、ナティーは、


「うむ」


と一言だけ答えた。


「とりあえず世界について説明するわね。

 世界を造ってから聖霊様のお力で命を生み出して一万年。

 その間に世界は植物と小さな生物の楽園だったわ。

 そしてそろそろ知恵を持つ生物を生み出そうと思い、みんなに声をかけたのが千百年くらい前かしら。

 最初にサーシャが来て、いつの間にかシアが居て、ミラが来たのがちょうど千年前くらいかしら。」


「シアが来たのはサーシャ姉より前でティス姉から呼ばれる前。

 千八十三年前にみんなを呼んで、その年にサーシャ姉が来て、千五十七年前にミラ姉が来た」


どや顔でマクロシアが私を見る。


「詳しく説明ありがとう。

 まあ、それで三人を待っていたのだけど、なかなか来ないから五百年前くらいに……。」


「五百二年前。」


「その頃に人族や動物を生み出したの。」


「何だと、ウチたちを待ってなかったのか!」


カルミルアが牙を輝かせ、再度テーブルを力いっぱいに叩いた。


「だから来るのが遅いのよ。

 何度も言わせないでね。」


タラミラが笑顔で答える。

なんとなく怖いのか、カルミルアも静かになった。


「動物は大小さまざまに百体ずつ億の種類を。

 人族は千人ずつ千の種類を生み出してみたんだけど、

 既に動物も人族も動物は二千万、人族も三百種の種族は絶滅してるわね。」


「滅んだのは、動物二千十三万七種。

 今八になった。

 と人族三百八十二種。」


「わずか五百年で?

 どうしてそんなに種類が減ったんだ?」


ハリュイルイが私に問う。


「やっぱり狩猟と戦争それに気候が原因ね。

 あと種族統合しているのがいるからかしら。」


「狩猟はわかる。

 人族も動物も食べなくてはならないからな。

 世は弱肉強食なのは仕方が無いだろう。」


「戦争?

 もうあるのか?」


ハリュイルイの言葉に珍しくナティーが口を開いた。

戦争に反応したんだ。

やっぱり戦いだけなのね。


「それよりも気候ってなんだ?」


カルミルアが疑問を口にする。


「生み出した場所が悪かったのよ……。」


私はポツリとつぶやくようにそう答えた。

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