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最近目覚めが悪かったんだよ、だからこんなにお目目ぱっちりな日は珍しい


日の眩しさに意識が浮上した。目を開けるとぼんやりとした、いつもと雰囲気が違う天井。違和感に眉をひそめるが、いまだに頭にもやがかかってる、そんな寝起き。再び眠りに落ちようと頭を布団にうずくめた。今日は土曜日なので二度寝しようが三度寝しようが誰にも邪魔はできない。ふふふふ…

意識が沈んでいくのを軽く手で撫でる程度に自覚したとき、


「おひぃーさまぁぁあぁあ」


その一声に意識を鷲掴みされ引き戻された。ついでに身体も勢いあまって起きてしまった。


え…


部屋にいたのは古風な服装のかわいらしい少女。

だが、私はこの人を知らない、というかなぜ家に人が…私の家は家庭事情で年中私だけしかいない。のに、この人は…

と、疑問を感じているとはたと気づいた。

家が、私がいつも寝泊まりしている部屋が、違う。ここじゃない。ここは…

混乱を隠しきれずやや取り乱しながら少女聞いてみた。


「あああのっここはどこですか?私は誰?あなたも誰?」


「はい?」


少女は怪訝そうな顔をし、次にあっと声をだした。鈴が転がるような笑い声を馴染ませ言いはじめる。言葉が進むにつれ礼儀正しく凛とした声になっていく。


「また例のゲームですか?おひぃ様は仕方のないお方ですねぇ~。ここは攜国(けいこく)の攜城で、貴方様はここのお姫様でございます。私はあなた様にお仕えする女官でございます。」


こんな事態にいうのもなんだが私はかわいい女の子が好きだ。よく見るとこの女の子は、最近見たなかでまぁ可愛い分類に入るがそれだけではない。元々、大和撫子のような立ち振舞いや仕草が好きな私だがこの少女は私の理想のドストライクな少女だ!その、仕草や気品に溢れる物言い。ダメだ…、神々しい。眩しすぎるっ!


「ですが、姫様。いくらゲームだからといいそのような軽率な発言をお控えください。我が姫様にお忘れになると思うだけで我々攜国の民は悲しくて悲しくて…、どうか無礼を承知で…っ!?」


「貴方のその今にも散ってしまいそうな儚さ可憐さそしてうつくしさに心を奪われましたどうか結婚して…ぐぇっ!」


少女の可愛さにめがくらみ、そして悲しそうに目をうるうるさせられる姿を見せつけられたらいつの間にか手をとり迫っていましたすいませんこんなヒロインで(泣)


すると、後ろから頭を叩かれ舌を噛んでしまった。少し血の味が口に広がる

いってぇ

頭をさすりながら振り返るとこれまたイケメンが私達(つか私?汗)を見下ろしていた。

いや、その絶対零度の眼差しでなければイケメンに見つめられて嬉しくない女の子はいないけれど、この眼差しは背徳感と悪寒が冷や汗となり吹き出るよ…怖いんだが、やめろイケメン。

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