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手紙  作者: KIDOA
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2013年5月18日

 あれからどれくらい経ったのだろう。

 電車から流れる景色が、まるで映像かのような錯覚に囚われるときがある。

 ここは現実なのか。虚像なのか。

 手元の手紙をふと思い出した。

 手紙の差出人には佐田彰人という名前が記されている。

 彰人…懐かしい名前だ。

 

 

 はるか、はるか遠くにいるだろう君へ

こちら2013年5月18日

周りはスマホを持っていなかったみたいで、時代を先取りできた良い気分がします。

この前、話したことは、杞憂でしたね。


中学生活は…、部活…というか楽器を吹くのは楽しいです。

でも、思った以上に音楽よりも人間関係が大変で…。

 こう、音楽に関係ないことで言い合ってて、

 

下手だから練習するんじゃないのって、

下手なのにあれこれ言いたいことを言える神経がほんとにわからないです。

上手くなってから言えばいいのにって思いませんか。


…まぁ、そんなことはいいんです。

あっ話は変わりますが、実は物語を書き始めたんです。

これから長い人生の中、自分から生み出した何かを残したいけど、私は絵も描けないし、音楽だってまだまだ勉強中、文字を書くことだったら始めやすいかなって、

今年中に一本は書こうと思ってます。


そうだ!物語には君をモデルにした人を書いてもいいですか?

私と君の冒険譚でも、他愛もない日常を書いてもいい。

どこまでだって2人で一緒で、自由で、日常も苦難も乗り超えていく。そんな物語。

 途中で仲間を見つけても良いですね。

 そうして、自分だけの大切な居場所になるんです。

 お互いを尊重して、笑い合う、そんな居場所に。

 あっあとね、主人公の名前は、彰人って名前なの。

 いい名前でしょ。

 色んな人が私自身を認めてくれますようにって願いを込めてくれたんだ。

 大好きな名前。

 

…物語ができたら、いつか君にも読んでほしいな。


そろそろ塾の時間だ。

勉強って、変に目立つから嫌なんだよね。

 なんで学ぶことに優劣をつけるんだろ。


今日はここまで。またね。

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