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ねこの手、貸します。 秋  作者: 白月 仄
えぴろーぐ
25/25

ごのいち

 季節が過ぎるのは早いもので、もう冬。

 少し早いけど、今年を振り返ると目まぐるしい1年だった。

 アタシの新社会人の1年目。

 ──春──

 『お店』に来たばかりのアタシは寝惚けて、カレンちゃんの部屋に間違えて入って彼女を抱き枕にして寝たり、その上彼女の事を“男の娘”と誤認したりしたっけ。

 その後、なんやかんやあってみんなで『永遠桜』で花見して、音恋さん達の暖かさに感動。この時、改めて、音恋さん達と出会えて共に働けることを嬉しく思った。

 ──夏──

 この街にも少し馴れ、アタシも少しは変われたのを実感できた。なにしろ、春の頃は、脳内選択肢があったのにこの頃には脳内選択肢が出てくることなく、自分の意志をちゃんと決められるようになれたのだ。

 そういえば、この頃から本格的な摩訶不思議現象に遭遇するようになったんだよね……。

 ──秋──

 漸く、『街の何でも屋』の1人前の店員になれたと自負出来るようになったアタシ。ただ、『オータムフェス』開催四日目以降の怒涛の依頼ラッシュにはさすがに倒れるかと思った。

 そして、メェ~君との約10年振りの再会。

 しかし、まさかメェ~君もまた摩訶不思議ワールドの住人だったとは、恐れ入りました。ホント。

 そんな、いろいろな事を思い返しながら書類整理をしていると、

「『──大変だー! 猫女!』」

「店長なら、所用で出掛けてるわよ。」

「『なら、小娘、今すぐオレ様に付いてこい!』」

「? どうしたのよ、ペンギンが慌てふためくなんて珍しいわね?」

「『そりゃ、オレ様だって慌てふためくさ。なんたって、自称“タイムトラベラー”って奴が「未来から来た」と宣った後に意味不明な妄想事をベラベラ喋り出して、収拾がつかねーんだよ!』」

「……“そういうの”って、ペンギンの担当なんでしょ? 副店長が言ってたわ。」

「『あのな! オレ様の担当は『この地』を管理する事と忘却領域から持ち出された異界の知識を悪用されないよう監視することだ!! 時間遡行者の対応は専門外どころかお門違いも甚だしい!』」

 ──やれやれ……。

 アタシにはペンギンが何を言ってるのかサッパリ分かりません……。

 が、“タイムトラベラー”というのにはカレンちゃん程ではないけど興味がそそられます。

 ──見に行ってみようかな? この書類整理も急ぎってワケじゃないし。

 アタシは書類整理もそこそこに慌てて走っていくペンギンの後を追いかける。

 はてさて、今度はどんな摩訶不思議な事が待っていることやら────────





         ──秋・了──

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