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ねこの手、貸します。 秋  作者: 白月 仄
にゃん三章 光の陰で蠢くもの
16/25

三章 おまけ

   ──『歓迎会にて』──


 音…音恋/店長

 詩…詩音しおん/副店長

 カ…カレン

 き…きび/スミス メアリ

 歌…歌音うたね

 ギ…ギーペ

 鳴…日立 鳴

 青…青年/大学生


詩「──ウイィ……ヒックッ。鳴君、青年、飲んでるか~?」

鳴「あ、はい。たんまり頂いてるッス~……ヒャック」

青「うぃっす♪ 俺はまだ未成年なんでノンアルコールですけど……」

歌「もう、お兄ちゃんも日立さんも飲み過ぎですよ……」

カ「うわ~、酒類の空き缶だけで6段ピラミッドが出来てる……」

き「よくそんなに飲めますね~。アタシなんて、三本も飲めば充分です~」

音「ホント、飲み過ぎだよ、二人とも。明日は休業日じゃないんだから、二日酔いなんてならないでよね!」

詩「わ~ってるって、……詰まりはアレだ。もう飲むなって事らろ。だから、あと一本だけ……」

歌「ダメだよ、お兄ちゃん!」

詩「ううぅ~……、歌音のケチ~~……」

歌「もう。ケチで結構。明日になって、頭痛いとか気持ち悪いとかになっても、知らないから!」

詩「お~いおいおい……聞いたか、ギーペ。妹が──歌音が冷てーよ~……」

ギ「『お~、よしよし。歌のねぇちゃんも少しは寛容にしてやれよ。一本ぐらいいいじゃねぇ~か』」

歌「……はあ~……。そうやって甘やかすから酔っ払いがつけ上がるの。いい。ギーペ、寛容と甘やかすは別物なのくらい分かってるでしょ!」

ギ「『お、おう、それくらい分かってるさ。

 ──つうワケだから、歌のにぃちゃん、あと一本は諦めろ』」

詩「……トホホ……」

歌「ふぅ~……。私、明日日直で早いから、流しを片付けたらもう寝ます」

カ「あ、わたしも手伝うよ、歌音ちゃん」

歌「ありがとう、カレン。いこう」

カ「うん」

ギ「『おう、お子様共は、もうお眠か』」

カ「はいはい、そうですよ。まだまだ成長期なわたしたちには睡眠が必要なんです」

ギ「『なんと!? あの“ふかふか”たちが更なる進化を遂げるのか?! …………──ならば、お眠も良しだ!!

 ──あっと、オレ様もそろそろ色々と準備しておかねーとな(ボソッと)

 んじゃ、オレ様ももう寝るわ。大人組も、あんまし夜更かしするなよ。じゃ、お休み』」

詩「おう、お休み、ギーペ」

鳴「……しかし、二人抜けただけでも、少し寂しく感じますね。なんて言うのか……そう、華がなくなっ────ふめごっ?!」

詩「鳴君、状況をしっかりと鑑みて発言をするべきだぞ」

鳴「──…………そう、みたいッスね…………」

詩「──さて、話は変わるが、このまま鳴君の歓迎会を〆るのも味気ないというか、シラけたままで〆じゃ後味悪いから最後にゲーム大会と洒落込まないか?」

音「いいわよ♪ ……そうね、ただゲームをやるだけじゃ盛り上がりに欠けるから、一回負ける毎に衣服を一枚脱ぐ! ──で、どうかしら?」

詩「オイオイ……。まさか音恋、お前酔ってるな……」

音「そうかもね。…………うん、私自身が思ってる以上に酔ってるかも。でも、だからって脱衣ゲーム大会を止めたりしないよ。──それとも、詩音くんは臆したの?」

詩「……んなワケあるわけないさ。ああ、いいとも。受けて立つ! 負けて真っ裸になったからって、泣いたり通報したりするなよ」

音「しないわよ。私が言い出しっぺだし」

き「──あの~、アタシは不参加でいいですか?」

音「………………そうね、無理強いはよくないよね。いいわよ。じゃあ、きびちゃんは誰かがズルしないよう見張る審判役をやって」

き「──ほ……。はい、わかりました」

音「じゃあ、早速ゲーム大会を始めるわよ!」

鳴「ちょ、ちょっと、待ってください。僕は参加するなんて言ってないッス!」

青「あのー、俺、明日も普通に大学の講義が……」

詩「鳴君、青年、何言ってるんだ? 特に鳴君は主賓なんだから、絶対参加だ」

音「そうだよ。羊くんには拒否権は無い!

 それじゃ、悪いんだけどきびちゃん、みんなの分のゲーム機と私の『ソフトチップ』取ってくれる?」

き「は~い」


※用語解説

『ソフトチップ』

ショップやネットで購入したゲームコンテンツをゲーム機本体よりも大量にダウンロード保存させる事が出来るカード状の物。据置のゲーム機本体や携帯ゲーム機端末に挿入する事でダウンロードしたゲームを遊べる。一番安い最低容量でもデータ容量が普通容量のタイトルが100本分は入り、最高値のソフトチップだと“アーカイブされている、これまで人類が市販した全ゲームソフト(PC・各種ゲーム機は問わず)すべてを網羅出来る”という逸話がある。


き「どうぞ」

音「ありがとう、きびちゃん」

詩「おう」

鳴「ああ」

青「どうも」

音「──それじゃ、Let's.ゲーム大会スタート!!」



詩「──…………何でこうなった……………………」

鳴「──…………ボロ負けッス……………………」

青「──…………さ、寒いです……………………」

き「──スゴいです! 音恋さん!! 圧勝でしたね。詩音さんも日立さんも大学生さんもすっぽんぽんですよ」

音「そうでしょ♪ ──でも、二敗するとは思わなかったわ。せいぜい一敗くらいと踏んでたんだけどな~……」

詩「……つーか、音恋、お前憑きすぎたろ……」

鳴「そうッスね。ゲーム麻雀とはいえ、最後の大四喜・字一色のダブル役満──しかもツモ──には度肝が抜かれたッス!」

青「まるで、ギャルゲ麻雀のオーラスみてーだった……」

詩「ああ、上がられたときは一瞬イカサマを────ッ!?」

鳴「そういえば、スミスは何で審判役なのにゲーム機持ってたんだ? たまになにか操作してたみたいだけど──」

き「!? ──あ、いや~……それは……その~……────」

詩「?! 思い出したぞ! そうか! さては音恋、……お前ズルしたな! 確かこの麻雀ゲームには公然の秘密の裏技があるって聞いたことがある。なんでも、プレイヤー人数+1でプレイしたときに、+1の奴が対戦開始前にある不自然に長いロード画面が表示されている間だけ山牌の順序を操作できるってヤツ」

音「やだな~、()()()()()()()()()

詩「だが、嬢ちゃんにアイコンタクトか何かでやるよう促しただろう?」

音「あらら……、バレちゃったか。でもね、私自身がズルしたワケじゃないし、終わった後に気付いても詮無きことだよ」

詩「──くッ……」

音「それじゃ、私はココの片付けをしたら、寝るね。そんでもって、詩音くんと羊くんと君は私がココの片付けを終えるまでの間、服を着ちゃダメだよ。──あ、私も片付けが終わるまではこの格好のままだから、不公平じゃないでしょ」

鳴「──ううぅ……僕ら惨めッスね……」

詩「──言うな、鳴君……」

音「……そうね……、三人とも少し可哀相だから、早く片付くよう、きびちゃん手伝って」

き「は~い」



 ──三章 おまけ 了───

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