砂糖の夢
水槽脳夢世界
アンネローゼ・アイルホルンの幻想世界
砂糖の夢
溶けた砂糖菓子は元に戻らず
「まって!
まってよ、ふたりとも~!」
お兄ちゃんとお姉ちゃんは、私より凄く歩くのが早い。
足の長さが違うのだから、仕方がないと言えば仕方がない。
私も早く大きくなりたいな。
「アンネが歩くのが遅いだけだy、って、痛っ!
何すんだよ?!」
お兄ちゃんは面倒くさそうに言っていたけど、お姉ちゃんに後ろ頭をチョップされてしまった。
「え?
制裁チョップだけど何か?」
そう言ってお姉ちゃんは、不満そうなお兄ちゃんを横目に、私の所まで戻って来てくれた。
「ごめんね、アンネ。」
そう言ってお姉ちゃんは、私に手を差し伸べてくれた。
お姉ちゃんの手はサラサラでもちもちで大好き!
「ったく、初めからそうしておけよな?
アンネはすぐどっか行きやがるんだし。」
そう言われて私は、つい先日もスーパーの店員さんに、
お兄ちゃんとお姉ちゃん探しを手伝って貰ったのを思い出した。
「・・・ごめんなさい。」
お兄ちゃんの顔が、耳まで真っ赤になる。
こうなったお兄ちゃんは、何でも許してくれる。
だから私は、思い切って欲張りなお願いもしてみた。
「おにーちゃん!
おにーちゃんともおててつないでいーい?」
「っ全く、アンネはしょうがねえな!」
そう言って照れながら手を差し伸べてくれるお兄ちゃんも大好き!
お兄ちゃんの手は、骨の触感が伝わって来る、しっかりした手で大好き!
一番が二つある欲張りな私だけど、後で神様にごめんなさいするから大丈夫!
「ねーねー、きょーはなにかうの?」
「えっと…」
そう言いながらお姉ちゃんは、鞄からメモを取り出した。
「卵と牛乳とお砂糖と…」
「おかし?!」
「・・・そうなの?」
そう言ってお姉ちゃんは、お兄ちゃんの顔を覗き込む。
※お姉ちゃんはダークマター?(お兄ちゃんはお姉ちゃんが作る真っ黒の料理
(食べた事無いから分かんないけど、多分美味しい)をそう呼んでる)を作る天才だから、
滅多な事じゃお台所に立たせて貰えないから、
叔父ちゃんや叔母ちゃんが留守の時はお兄ちゃんがお料理を作ってる。
お兄ちゃんの顔は、増々真っ赤になる。
「ほら、今週は「アレ」だろ?」
「・・・あ!」
「なになに?
なんのおはなし?」
「アンネは知らなくて良いんだよ!!」
「そうそう。
内緒の妖精さんが言っちゃ駄目って言ってるから、アンネには内緒なの。」
※お姉ちゃんは何か私に対して秘密があるときはいつも
「内緒の妖精さん」
と言う存在を出す。
内緒の妖精さんはある物事を私に秘密にしておく代わりに、
私が秘密を知らなければその物事を
とびっきり良いものにしてくれる存在と言う事になっている。
「え!
ないしょのよーせーさん?!
じゃあわたし、きかない!」
「あぁそうだぞ。
内緒の妖精との約束だから、言っちゃダメなんだ!」
「わかった!
おにーちゃんとおねーちゃんがよーせーさんとのひみつをまもれるよーに、
わたし、きかない!」
「ありがとう、アンネ。
アンネは優しくて良い子だね~。」
「えへへへへ。」




