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台本置き場  作者: 語部 もどき
4/9

ツンデレお嬢様とクールな執事

1=執事、2=お嬢様


☆執事がノック

2「入って。」

☆執事がドアを開けて入室→閉める

1「失礼いたします。」

2「遅かったわね。」

1「申し訳ございません。別館の方にいたもので…。」

2「まあ、良いわ。それよりこれを見て。」

1「これは…どなたかからお嬢様への贈り物でございますか?」

2「え?違うわよ。」

1「…それは失礼いたしました。…成る程、そういうことですね。」

2「何よ?言いたいことがあるなら、ハッキリ言いなさい。」

1「いえ、何もございませんよ。」

1(咳払い)「それで、これを誰にお渡しすればよろしいのでしょうか?」

2「…?」

1「ご友人、或いはお父上でしょうか。ご家族に贈ることも、珍しくはないようでございますし。」

2「貴方によ。」

1「…?」

2「どうしたの?そんなに目を丸くして。」

1「いえ、少々驚いたもので。私に、ですか?」

2「ええ、いつもお世話になっているんだもの。日頃の感謝を示す絶好の機会じゃない。」

1「…。」

2「何よ、嫌なら良いわよ。あげないから。」

1「滅相もございません。」

2「じゃあ、何でさっきから固まってるのよ。いつも余裕な貴方らしくないわ。」

1「申し訳ございません。お嬢様のお心遣いが胸に沁みて、言葉を失っておりました。」

2「何それ?」

1「日頃からお世話になっているのも感謝するのも私の方、ということでございますよ。」

2「どういうこと?」

1「いつも思っておりましたが、お嬢様は私達使用人にも立場を越えて気さくに接する器をお持ちでいらっしゃいます。使用人の中にはここで働けることに喜びを感じている者も多く、それにはお嬢様のそうした態度も多分に影響していると私は感じております。」

2「何だか、くすぐったいわね。」

1「事実でございますよ。それが、このようなことまで…。本当に、ありがとうございます。大切にいただきますね。」

☆執事がチョコを懐にしまう

2「…貴方にだけよ。」

1「…?」

2「流石にこれは、貴方にだけ。」

1「…と仰りますと?」

2「皆には、取り寄せたチョコを渡すわ。その、お父様にも。」

1「ほう?」

2「ほう?じゃないわよ!初めて作ったから、恥ずかしかったの!言わせないでよ、もう!」

1「成る程。ではこれは、私だけが味わえる秘密の手作りチョコレートということでございますか。」

2「何よ、気持ち悪いわね…。」

1「ふふ…。これは失礼いたしました。しかしよりにもよってそのような大事なものを、何故私に?」

2「…それは、その…。」

1「…。」

2「どんな味になっても、食べてくれるでしょう?貴方なら。」

1「ふふ…。ご命令とあらば、そういたしますよ。」

2「じゃあ、命令よ。」

1「かしこまりました。」

2「食べたら感想を聞かせてね。」

1「はい。ではお嬢様も慣れない作業でお疲れだと思いますので、そろそろ私は失礼してもよろしいでしょうか?」

2「ええ、ありがとう。」

1「またご用がございましたら何なりと。それでは、失礼いたします。」

☆執事がドアを開けて退室→閉める

1「これは来月、とっておきのものをお返しして差し上げなければなりませんね…。」

☆執事が歩いて去っていく

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