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今を必死に生きる。

作者: 湊 笑歌

思い出がどこかに消えていく、自転車で走ったあの田んぼ道も。

どこにむかっていたのか、結局はつまらない大人への片道切符だったのかもしれない。


思い出がどこかに消えていく、昼休みにしたサッカーも。

ロナウドもメッシもみんなの憧れだった。そうなれる可能性をみんなが持っていた。


思い出がどこかに消えていく、友達と夢を語りあった放課後も。

夢を夢のまま終わらせたのは自分じゃないか。


辛い思い出が消えてくれない、いじめにあっていたあの子を助けられなかったことも。

光りを失った目を見て傍観者(ぼうかんしゃ)になっていた自分が一番の加害者だったのに。


辛い思い出が消えてくれない、あの子に思いを伝えられなかったことも。

喉元まで出かかった好きの言葉は飲んで、最悪な可能性の事だけを考えていたんだ。


後悔するとしても、これが最善策だと自分を正当化していた。

そうして溜まっていく嫌な思い出を十字架として背負っていくとしても。


それが、世間一般で言うところの『今を必死に生きる』ということだから。

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