君の世界にブルマはあるか?
さあ、フェチを語ろう。
ドラゴンボールのブルマがブルマ穿いてるイラストって、意外と出てこないよね。
絹ごしホルモンです。
なろうの作品には色々な世界観があります。
大人気のなーろっぱ、現実世界、近未来に遠未来、宇宙、過去の戦記ものなら戦時中や戦国時代等々。
皆さん自分の得意な世界観を選んだり、たまに新しいものにチャレンジしてみたりすると思うんですが――
その世界に、ブルマはありますか?
お前は何を言ってるんだと思った貴方。正しい。
変態の戯言です。でも語らせて下さい。
好きなんです、ブルマ。
昭和中期辺りから女子用の運動着として普及し出した、一見すると下着のような穿き物。
そのフェティッシュな外見ゆえ、男子達から圧倒的な人気を博した、青春の1ページ。
残念ながら、あまりにフェティッシュが過ぎて教育現場から姿を消すことになりましたが、反面『排斥されるほどにエロい』という付加価値が生み出されることにもなりました。
そんなブルマではありますが、最近ではフィクションの世界からも『リアリティ』などと言う思想に圧され、主に非アダルトコンテンツからは淘汰されつつありますね。
なんとも嘆かわしいことです。
フィクションにおけるリアリティとは、作品を面白くするために盛り込むものではないのでしょうか?
少なくとも、私ブルマ大好き絹ごしホルモンは、そんな思想と戦いながら、ブルマが出てくる作品を幾つか投稿させていただいています。
なろうの検索ワードに『ブルマ』と打ち込んでみて下さい。
2022年12月現在、そろそろ100万に届こうと言う作品群に対し、あらすじ、作者名、タグに『ブルマ』が使われてる作品は僅か124。
そのうち4つが私の作品です。
私の世界には、ブルマがあります。
現実世界だろうと、異世界だろうと。
さてこんなことを言うと、疑問を持たれる方がいるのではないでしょうか。
『異世界でブルマとか出せるの?』と。
出せます。
かなり強引に行きましたが、何とか出せます。
というわけでここからが本編。
私が異世界でブルマを登場させるまでに歩んだ、苦心と、拘りと、妥協の話を聞いていって下さい。
異世界でブルマを出す時、皆さんが第一に無理を感じるのは何処でしょうか?
例えば、素材とか?
ブルマの素材は概ね、ナイロンかポリエステルかと思われます。
現役で学生達が穿いていたのは恐らくナイロンですかね。
どちらにせよ、石油を原料とする合成繊維です。
異世界でそのまま使うのはハードルが高い、と思われるでしょう。
正直、ここは適当で構いません。
『ナイロンに近い素材を作れた』
『古代の遺産から魔法的なクローン技術で複製』
あと、現実だと綿のブルマもあって、割としっかりブルマらしいです。
強度は落ちるでしょうが、異世界なら綿っぽいけど強い植物繊維がある、とかでも何とかなりそうですね。
私の異世界では『ナイロンに近い素材を作れた』ってことにしてます。
素材に関しては、本当にこの程度の理由でOK。
大変なのはここから。
まずは、ブルマに適した環境の用意です。
残念ながら、ブルマは常にエロい存在ではありません。
一度深呼吸をして、冷静にブルマというものを思い浮かべたり、実際に画像を見てみたりしましょう。
ああ、上半身には体育着を着せてあげて下さい。
どうでしょう、実はあまり露出度は高くないですよね?
現実世界ならともかく、異世界ファンタジーは何かと露出度が高くなりがちです。
ビキニアーマーが当たり前のように往来を闊歩する世界でブルマを出しても、そのエロさはビキニアーマーによって薄められてしまいます。
誤解のないように言っておきますが、私は同じキャラがビキニアーマーとブルマを着てる画像を並べられたら、迷いなくブルマを選びます。
が、作中の人物達は恐らく違う。単純に露出度が高いビキニアーマーに目を奪われてしまうでしょう。
一番問題なのは、そうゆう周囲の環境のせいで、ブルマを穿く女性キャラ自身の羞恥心も薄れてしまうということです。
ブルマと恥じらいは一心同体。決して切り離してはいけません。
そのためには、ブルマがその環境内の衣服の中では、特異に露出が高まる存在でなければならないのです。
現実世界では、アニメやゲームのような超ミニスカート丈で登校する学生はいません。
10年近く前にスカートが短いと話題になった茨城県水戸市で膝上25cm、股下だと6cm強でしょうか。
ブルマが消え去ったのは更にその10年前。
ミニスカート派の女子達でも、ここまで短いものは穿いていなかったでしょう。
対してブルマは、当たり前ですが股下0cm。さらにレッグに角度までついています。
水泳という特殊な状況下で着る水着を除けば、大多数の少女達にとって、もっとも下半身の露出が激しい服装だったはず。
そしてその下着紛いの服から、普段は見せない脚の付け根までを露出させた姿に、男子達の視線が突き刺さるわけです。
恥ずかしがるなという方が、無理というもの。
スカートをミニ丈に詰めていない、普段は太股を見せない学生さんなんて特にでしょう。
この普段とは違う特別感が恥じらいを生み、単なる脚の露出以上のエロティシズムを生み出すのです。
なのでブルマを出すのであれば、その世界で脚を付け根まで見せることが、特別なことであるようにしなければなりません。
間違っても、ビキニアーマーやレオタードの女戦士がその辺にいる世界観にしてはいけないのです。
これが、ブルマに適した環境作りです。
もう一つ、そのキャラがブルマを穿く理由です。
ブルマは、理由もなくただ穿いていればいいというものではありません。
ごめんなさい嘘吐きました。理由もなく穿いてても素晴らしいです。
でも理由があった方が尚良い。
ここまでで語った通り、ブルマは日常的に人前で身につけるには、あまりに下着に近く、恥ずかしいものです。
恥ずかしいものを嬉々として人前で穿く人間は……いるような気がしますが、一旦置いておきましょう。多分、少数派です。
とにかく、それでも着るには何か理由が必要なのです。
現実なら、学校の授業だから仕方なく。
異世界ならなんだろう? 古の装備で、動きやすやに反して防御力がバカ高いとか。
ブルマを穿く理由が必要なのもまた、そこに色気が生まれるからです。
恥ずかしい、穿きたくない、でも穿かないといけない。
その屈辱感が、色気を生み出すのです。
『環境』と『理由』……異世界でブルマを登場させるための重要な要素を語らせてもらいましたが、ここでお詫びがあります。
偉そうに語っておいて何ですが、ホルモン、ここで手を抜きました。
異世界でブルマの価値を保つための理由がどうしても見つからず、安易な手に頼ったのです。
学園を、作りました。
ヒロインにブルマを穿くことを恥ずかしがらせ、それでも強制的に衆人環視の中で穿かせる。
ただそれだけのために、無理くり理由を作り出して学園を作りました。
若干の敗北感はありますが、ブルマの描写は満足のいくものになりました。
やはり、ブルマは学校の体育で着せるのが一番です。
さて、なんかこれでおしまいな雰囲気ですが、異世界ものなのでもう一つだけ、少なくとも素材よりは大事な要素があります。
名前です。
ブルマの語源は、19世紀に活動した女性解放運動家、アメリア・ジェンクス・ブルーマー女史だと言う説が有力です。
現実世界の固有名詞。
そう、最近は割と緩くなってきた気がする異世界サンドイッチ問題です。
この問題に関しては私も一家言持っておりまして、『対応するフォントすらない異世界語を和訳した結果だから、固有名詞由来だろうと物の名前なら問題ない』と思っております。
ブルマも勿論そう……と言いたいところですが、もう少し突っ込みましょう。
ブルマ。
元になった人物には申し訳ない言い方になりますが…………字面だけでエロく感じませんか?
では試しにもう一回。
ブルマ。
ふぅ……。
この3文字のカタカナを見ただけで、大人一歩手前なのにこんなものを穿かされ、恥ずかしそうに、悔しそうにしている少女が思い浮かぶのです。
私が病気なだけかもしれません。
でも、思い浮かぶんです。
『ブルマ』と言う名は、もはや人名を離れブルマの一部となったのです。
名前を変えたら、その魅力は2割ほど失われるでしょう。
変えてはいけません。それを変えるなんてとんでもない。
このくらいですかね。
ここまで変態の戯言に付き合ってくれた皆様、本当にありがとうございました。
ブルマの魅力と異世界で輝かせることの難しさ、伝わりましたでしょうか。
私の気持ち悪さしか伝わっていなかったら申し訳ありません。
最後に一つ、異世界作品にブルマを出そうとお考えの方。
私がこんなに悩んだのは、単にブルマが好きだからです。
料理人の作品を書く人が料理について調べ、薬師の作品を書く人が薬について調べるのと同じ。
自分にとっては重要な要素なので色々考えただけで『この辺りをおさえられないなら出すな』などと言うつもりは毛頭ありません。
それでやめてしまうくらいなら、何の理由もなく出して、なんの理由もなく穿かせる方が何倍もいい。
それだけでも、ブルマは十分な光を放ちます。
貴方の世界に、ブルマはいかがですか?