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無限の殺戮 ~僕はいつでも殺される~  作者: 華音 楓
第2章 僕の命の軽さ
6/23

6回目の死亡

ピピピッ!!ピピピッ!!ピピピッ!!


AM5:00


バシン!!


「うるさい…」


 僕は時計を見た。

 今日、また僕は殺されるのか?。


 嫌だ…死にたくない…

 何度も布団から出ようと思った。

 でも、殺されるかもしれない恐怖でそれができなかった。


 僕は結局、布団から出られなかった…



AM7:00


ドンドンドン

ドンドンドン


「優紀!!いつまで寝てるの?!学校に遅れるわよ!!」


ドンドンドン

ドンドンドン


「優紀!!」


ガチャ!!


 母親が無理やり部屋に入ってきて布団をはがした。


「まったく…いつまで寝てるの!!正人君が迎えに来たわよ!!」


 え?正人が迎えに来てくれたのか…

 だったらいかないとな…


 あ、そうだ念のためカエルのぬいぐるみを付けて行こう…


 妹から帰るのキーチャームを借りて通学鞄へ取り付けた。



AM7:30


「いってきます…」


 玄関を開けると、門の前で正人が待っていた。


「おはよう正人。まさか迎えに来るとは思わなかったよ。」

「あぁ、おはよう優紀。昨日借りた本の内容で話したいことがあったからさ。」

「そっか…歩きながら話そう。」


 そう言って正人と一緒に、重い足取りで学校へ向かった。



AM7:45


 学校近くの通学路。

 いつも通り慣れた通学路だ。

 丁度桜並木に花が咲き誇り、見ごたえ十分だった。

 今度3人でお花見できたらいいんだけどな…


 正人と二人で桜並木を歩いていく。

 途中で、愛華合流してきた。


「おはようゆう君。それと正人君。今日もいい天気だね?」

「あ、あぁ。おはよう。」


 なぜか正人は元気がなかった。

 さっきまでは普通だったんだけどな?


「悪い二人とも、忘れ物したみたいだ。先行ってて。」


 そう言うと、正人は慌てて来た道を戻っていった。


「遅刻しないといいんだけどね…」


 愛華が心配そうにつぶやいた。

 ほんと、何したんだろうな?



AM8:00


 いつもの坂道を上ると、もうすぐ学校だ。

 校門の前では生徒指導の先生が、朝の挨拶運動をしていた。


 遠くから「おはようございます。」の声が聞こえてくる。


 すると、先生が突然驚いた顔をした。


 「優紀!!逃げろ!!」


ドスン!!

グサッ!!


 痛い…なんで?

 痛みが襲ってくる。

 痛みが有る右の脇腹を見ると、深々とナイフが刺さっていた。


 「左じゃないのかよ…」


 念のために左脇にはカエルのキーチャームのついた通学鞄を抱えていた…

 

 「結局刺されちゃったか…」


ドサリ…


 僕は力を失い倒れこんでしまった。

 僕の周りに血の海ができていく。


 やはり薄れゆく意識の中で聞こえてきたのは、愛華の声だった。


「どうして!?◆◆君!!」

「しっかりしてゆう君!!」


 誰と言い争ってるんだ?

 

 そして僕は結局殺されたらしい。


 僕が覚えているのはここまでだ。

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