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【83】

「私が死んで貴女は嬉しかったのね...」


 誰か1人でも涙を流してくれていたら。と思っていた。私が死んだとしても家族は涙なんて流さないのは知っているし、学生や社会人になって上辺だけの付き合いをしていた人達は心から悲しんではくれていないはずだ。


 だからこそ、親友だと思っていた彼女だけは泣いてくれると悲しんでくれるだろうと期待していた。


 だけれどそれは違ってたみたいだ。


「...私だけだったのね。貴女を親友だと、お互いそう思っていると思っていたのに...。」


「のぞみには周りに沢山いたじゃない!私は誰もいなかったわ。だからこそこの世界に転生出来てヒロインになれたのは前世でツラい思いをした私への神様がくれたご褒美なんだと思ったのよ!なのに、それなのに!貴女が邪魔ばかりしたから狂ってしまったじゃない!」


「...だから嫌がらせをしたのね...。」


「前世で推しだった隣国であるアーステル国の孤独の獣人第2王子ラウスは私が慰めて将来結婚する予定だったのよ!隠しキャラだから出なかった場合は逆ハーレムでいって最後は第2王子であるエリックと結婚のどちらかになる予定だったのに。狂ってしまった...バグよ!貴女がこの世界に来たからアンタがいなければ全て上手く行っていたのに!バグのアンタなんかいらないのに!」


(ここまで嫌われていたなんて思いもしなかったなぁ。でも、黙って聞いていれば好き放題言ってくれるよね!私だって、私だって...)


「...何がバグよ。誰にも相手にされなかった?違うわ。貴女が寄せ付けなかったのよ。最初誰かが話しかけても貴女何も返答しなかったじゃない。だから段々と孤立していったのよ。それにこの世界では、貴女はヒロインである事にかまけて令嬢としての振る舞いをしていなかったわ。私でなくても誰かが貴女に諭していただろうし、そんなはしたない事をしている貴女にまともな殿方が貴女を好きになるはずないじゃない。」


「なっ!」


「ここはゲームの世界では無いのよ。ゲームが元かもしれない、けれどここの人達はちゃんと自分の意思で生きているわ。」


 先程まで黙って聞いていた私が反論しだしたので怒りで真っ赤だった顔が尚更赤くなり、私を睨む。


「何も知ろうとしない貴女を誰が助けるというの!?世界は貴女中心で回っているわけでは無いのよ。前世でも今世でも人に寄り添う事をしなかった貴女のミスよ。」


(まぁ私は前世では人に合わせすぎたのが自分を追い詰めていたのだけどね。今世は自分の我を迷惑にならない程度に出せているから気のおけない仲間達に出会えたんだと思うのよね。)


「な、にを偉そうに!!!」


 目を吊り上げて此方に来ようとしたエリーナ様をルドルフがすぐに止めて拘束した。


「ロゼ、詳しい事は後で聞くからね。とりあえず、ルドルフそのまま連行してくれ。」


「畏まりました。」


 そう言って拘束されたエリーナ様を連れてウィル様、ルドルフは去っていった。


「はぁ〜」


(何か一気に事実が襲ってきて精神的に物凄く疲れちゃったよ。)


「ロゼ、僕もちゃんと詳しく聞きたい」


(まぁそうなるよね。しょうがないか...頭がおかしくなったとか言われないようにちゃんと話さなきゃなぁ)


 ソフィア様、アレン、アンナも詳しく知りたいと目で訴えて来たのだった。






ここまで読んで下さりありがとうございます。


人間関係って難しかったりしますよね。

学生時代すっごく悩んでいたけど、社会人になったら何となくコツ?を見つけて上手くやってけてます。私は社会人になって親友と呼べる人にも出会えました。

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