【80】
今回短いです。すみません、
その後もウィル様とルー、ルドルフ、ユリアス様も来てくれて『心配した』や『無事で良かった』と言ってくれて久しぶりの学園は思ったよりも怖くなかった。
男性であるルー達に自分が無意識に拒否反応を示さないか不安であったが、話すだけなら問題無かった。話したことが無い人から触れられたりするのは怖いけれど、一応紳士淑女が通う学園なので余程の馬鹿でない限り触れてこないはず。
事件直後だったから屋敷を尋ねてくれたウィル様に少し恐怖を抱いていたけれど今は大丈夫だった。
私は寄りたい所があったので皆にまた後でと言ってわかれた。歩いている時に今後の事を考えながら階段を降りていた。
ドンッ
「え?」
背中に何かがあたったのを感じた後すぐに少しの浮遊感と共に私の身体は傾きだした。
(な、何!?私、落ちてる!?)
咄嗟のことで理解出来ずにいて、手摺につかまるということも出来ないまま、そのまま衝撃が来るのを目を瞑り待つ。
「ロゼっ!!!!!」
焦ったエルの声が聞こえて来て痛みが来る事は無く、不思議に思うとエルが私を抱き留めてくれていた。
「ロゼ、大丈夫!?間に合って良かった」
「う、うん。ありがとう」
(私、誰かに落とされた...のよね?)
「私...」
「うん、大丈夫だよ。」
そう言って私を安心させるように背中を撫でてくれた。
「全くここまでするか」
「恥ずかしいとは思わないのかしら?」
階段の上からウィル様とソフィア様の声が聞こえてきて何のことだろう?と上を見上げると真っ青な顔をしたエリーナ様が立っていて、逃げようとしたであろうエリーナ様の前に立ち塞がるようにウィル様とソフィア様、そしてルドルフが立っていた。
ここまで読んで下さりありがとうございます。




