【76】
昨日は更新出来ず申し訳ありませんでした。
あれから毎朝アンナはおじい様の鍛錬に参加している。初日は息も切れ切れになっていたが数日するとアレンやエルには当たり前だが、劣るがそれでもある程度ついていけているようなのだ。
「アンナ、貴女凄いわね。」
「お褒めに預かり光栄です。私、もっと強くなりますね。」
(いや、そんな嬉しそうに言わなくても。というかアンナ、貴女何になりたいの!?お願いだから、護身術程度で止めておきましょうよ。女の子なんだから!)
なんて頑張っているアンナに直接言えずに苦笑いを返すしか出来なかった。
「ロゼ、僕も頑張ってるから褒めて。」
隣に座っていたエルが私に頭を擦り寄せて上目遣いでそう言ってきた。
(な、何この可愛い生き物!!)
可愛さに負けて頭を何度も撫でてあげる。
「エルも朝から偉いわよね。ふふ」
(顔がニヤけるのが止まらないわ。どうしよう!?)
「...ロゼ様。」
ハーブティの用意をしていたアレンを何処か褒めてもらいたそうにしていたので。
「まぁアレンまで。ふふ、良いわよ。」
私より身長が伸びて喋り方も大人っぽくなってしまったアレンが褒めて欲しそうに此方を見る姿は私と同じ年相応であり、昔のアレンでもあってなんだか嬉しくなってしまった。
エルと同じようにアレンも撫でてあげる。
「私、お嬢様に撫でてもらっておりません。」
私も私も。と私の前に来て膝を折って『撫でて下さいまし。』と言う。
「今日は皆なんだか甘えん坊さんね。どうしたの?」
「だって、あんな事があったんだ。片時だって離れたくないんだよ。ロゼがそばに居るの皆実感したいんだ。」
そうね。あの数日前の事件のせいで皆に心配掛けてしまって、それ以降から家族やエル、アレンアンナそして使用人達までずっと傍にいてくれようとする。
リベルに付きっきりだったお母様でさえ、リベルが寝たあとやおばあ様に預けたりして絶対私の元へと尋ねてきてくれるようになった。
お父様もリッカーお兄様に教えたり領地経営やお城での仕事を早めに片付けて傍にいてくれようとしている。
「...そうよね。エルやアレン、アンナが甘えてきてくれるの凄く嬉しいわ。」
それにあの事件以降、私とエルは同じベッドでまた寝始めたのだ。
お父様は勿論、リッカーお兄様とアレンは物凄く反対したがいつもおっとりしているおばあ様とお母様が反対を押し切った為、同じベッドで寝るようになった。
おじい様はただただ、笑っていただけだった。
「ねぇロゼ。あのリストは後どれくらい?僕とアレンの分は終わったんだけど、まだ残ってるならあまりもやるよ?」
「いいえ、私ももう終わる所だから大丈夫よ。ありがとう。何か気になるのはあったかしら?」
「僕の方は人形と便箋を買った同じ人物はいなかった。ただ、名前を変えているって事も有り得るから何とも言えないけど。」
「私の方は数人いたけど私と関わりありそうな人がいなかったのよね。アレンの方は?」
「一致する人物が数人いまして、その中で気になった名前が1つありました。」
「気になった名前?私と関わりがありそうな人物なのよね。」
(...もしかして。いや、でも...まさかね?)
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