【74】
ウィル様によって詳しくお父様やおじい様達に伝えてくれた。
「ロゼ、人形なんだけど一応リストを貰ったんだ。後、手紙の便箋も取り扱ってる店を何店か見つけて買い手リスト貰ったからそれを照らし合わせてけばもしかしたら犯人に行き当たると思う。」
「ウィル様、お忙しいのにここまでして下さりありがとうございます。そのリストは私が頂いてもよろしいですか?」
「ロゼは私の可愛い妹みたいなものなんだから良いんだよ。それにソフィアだって君を妹のように思ってる。気にする事はない。自分で調べるのかい?」
「...えぇ、自分で見つけたいのです!」
「わかったよ。分からないことがあったら遠慮なく私達を頼るんだよ。」
「はい」
ウィル様はまだお父様達と話があるらしくリストだけ貰い自分の部屋へと戻った。
(人形買った人って結構いるのね...手紙の便箋よりも多いわね。どんだけ人に恨みがあるのよ。文句があるなら直接言ってこい!って思ってしまうけど。)
「さて、やりますか。」
人形の買い手リストと手紙の買い手リストを照らし合わせていく。
コンコン
「ロゼ?」
「...」
「ローゼ」
「っ!?エル?」
「ちゃんとノックしたんだけど、全然ロゼ気付いてくれないから勝手に入っちゃった。」
「え!?全然気付かなかったわ。ごめんなさい。」
「余程集中してたんだね。少し休んだら?アレンに紅茶用意して貰ったんだけど」
「...そうね。少し休もうかしら。」
一段落した所でアレンがテーブルに紅茶とお菓子を用意してくれたのでそちらに移る。
「ロゼ様、お身体は如何ですか?」
「えぇ、もう平気よ。でも、リストを見てて目が少し疲れてしまったわね。...アレン、アンナはどう?」
「あまり無理はなさらないで下さい。良いですね?」
「は、はい。」
(アレンがいつにも増して怖い...。笑ってるのに目が笑ってない...。)
「アンナは先程目を覚ましてすぐにロゼ様の事を気にかけておいででした。ロゼ様の無事を伝えたら安心したのか、また眠ってしまいました。」
「そう、アンナも無事なら良かったわ。明日にでもアンナの顔を見に行くわ。」
「喜びますよ。但し、ロゼ様の身体が1番なので明日の身体の調子次第にして下さい。」
「...は、はい。」
「それにリストに関しては私もお手伝いします。お1人でその量を照らし合わせるのは無理ですよ。今日はもう休んで頂き明日やりましょう。」
「え?で、でも、これは私の問題だし。...アレンはやる事あるでしょ?迷惑かけ」
「明日やりましょうね。」
「ロゼ、僕も手伝うよ。」
「エルにも迷惑かけるなん」
「明日やろうね?ロゼ」
アレンとエルの有無を言わせない微笑みに負けて“お願いします”としか言えなかった。
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