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【62】

少し短めです。

「お!ロゼ、ここにおったか。」


「おじい様、もうよろしいのですか?」


「あぁ、あんな小さいと俺だと壊しそうだからな!」


 元々軍人でもあったおじい様は現役引退した今でも騎士の人達や傭兵等を鍛えていると聞く。その為、王都の騎士の人達はおじい様に憧れている人が多いらしい。


(若干の筋肉馬鹿ではあるみたいだけど、元々頭も良いから領地もあんなに潤っているのよね。その手腕は本当に尊敬だわ。)


「おじい様、こちらにいらっしゃるのが留学で訪れているアーステル国第2王子のラウス殿下ですわ。」


「ほぉ、貴方がラウス殿下ですか。お初にお目にかかります、ウィンズリー前当主のゲルマと申します。お会いできて光栄ですわい。」


「ゲルマ殿、私も貴方にお会いできて光栄です。ゲルマ殿のお話は我が国でも有名なのです。一度お会いしたいと思っておりました。」


「アーステル国でも有名だったの?」


「うん、僕の国では“紅い獅子”として凄く有名だよ。」


「おじい様...。」


「がはは、昔誰かがそう呼んでな。そっから皆が俺の事をそう呼ぶようになったんだ。まぁ、俺自身気にしてなかったが、そうか。隣国まで伝わってしまっていたか。」


(おじい様は過去に戦場で物凄い活躍をしたと大まかに聞いていたけれどアーステル国までおじい様の異名が知れ渡っていたなんて...驚きだわ。)


「わんわん!」


「おぉ!エルト!元気だったか!?...そうか元気だったかぁ。俺はエルトにも会いに来たんだ。夕食までまだまだ時間があるからな!遊ぶぞー」


 先程までお利口に私の足元でお座りしていたエルトだが、話が終わったと思ったのか自己アピールをしておじい様に“遊ぼう”と鳴いた。


「おじい様、おばあ様は?まだリベルといらっしゃるの?」


「んー?あぁリベルに合う服を編んだとか何とか言ってたからな。まだまだ時間が掛かるだろうよ。ラウス殿下の紹介は夕食の時で良いだろう。ラウス殿下、それまで私達と遊びませんかな?」


「よろしいのですか?ゲルマ殿」


「“じい”とでもお呼び下さいな。」


「...エル、頑張ってね。」


「え?」


 おじい様に言われてエルは遠慮がちにゲルマじい様と呼ぶ。


 まだエルは知らないのだ今から始まる遊びがどんなものなのか。


「...アレン、紅茶をお願い。後エルが帰ってくる頃に冷たいお水を多めに用意しといてあげて。」


「...かしこまりました。」




ここまで読んで下さりありがとうございます。

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