【6】
ブックマークありがとうございます。
「お父様?」
コンコンと扉をノックしたら中にいたアルバートさんが扉を開けてくれた。アレンと一緒に部屋へと入ったら、書類と戦っているお父様を見つける。
(仕事中に悪かったな~でも、早くペットの件伝えたかったから大目に見てもらおう!)
「どうした?ロゼ」
「...あのね、...お父様にね、お願いがあってきたの!」
「お願いかい?5歳になって熱を出してからお願いなんてしてこないから私は嬉しいよ!それで、お願いとはなんだい?」
あの高熱を出したおかげで自分が転生したのだと気づけたから良かったけれど、それまでは我儘放題の悪役令嬢だった訳だから驚くのも無理はないのだろう。
「...えっとね、...今度の6歳の誕生日の、プレゼントね、...私、ペットが欲しいの!」
思い切ってお父様に伝えてみる。ローゼリアに甘いお父様は余程の事がない限り嫌だとは言わないだろうとは思っているが、前世では人に頼らずに生きてきた為こういうお願いをするのが本当は凄く苦手なのだ。
「ペットかい?」
「うん、わんちゃんやネコちゃんのペットが欲しいの!ちゃんと私がお世話をするから!」
「お願い~」と可愛く上目遣いでおねだりポーズをしたらお父様がいきなり顔を覆った。
「あ、アルバート!わ、私の娘が!!」
「あぁ~お嬢様、本当にお可愛らしい」
お父様とアルバートさんが私の頭をナデナデしてきた。
「もちろん、プレゼントするぞ!ロゼが欲しい物ならなんだってプレゼントする!誕生日、楽しみにしていなさい。」
「お父様ありがとう。凄く嬉しいわ!大好き!」
「そうかそうか!私もロゼが大好きだ。とびきりのペットを用意するからな!」
(...とびきり?なんだろう、まぁでも、動物を飼えるならなんだっていいや!今から楽しみだな~)
このとびきりという言葉をもう少し深く聞いていたら誕生日当日、あんなに驚かなくてもよかったのかもしれない...今の私はペットが飼える、もふもふ出来る喜びで頭いっぱいだったのだ。
「良かったですね、ロゼ様」
「うん!アレンも一緒にお世話しようね」