【4】
「ロゼ、来たか」
「お父様どうしたの?」
リビングのソファに座っているお父様に問いかけると近くの扉からお母様と男の子が入ってきた。
「お母様?」
「今日からロゼの専属執事になる アレン だ。」
「ロゼと同い年なのよ。」
「...ア、アレンです。ローゼリア様、これからよろしくお願いします。」
そう言って綺麗にお辞儀をしたアレンは青い瞳の黒髪の美少年だ。
「アレン、ローゼリアよ。よろしくね!私のことはロゼと呼んで欲しいの」
ニコっと微笑んでアレンの前に手を差し出す。
微笑んでみせたが、ローゼリアの顔は整ってはいるが少しツリ目気味なので微笑んでも怖がらせるかなと思ったが、初対面なのに真顔はいけないと考えてとりあえず私なりの微笑みをしてみた。
「...ロゼさ、ま...」
少し顔を俯かせて私の名前を呼んでくれた。よく見ると耳が少し赤くなっているから不快な思いはさせてないと思う。
「あらあら、アレン君恥ずかしがってるのかしら?」
お母様が嬉しそうにアレンを見ると尚更耳が赤くなり顔を上げない。
「そうだ!お母様、お父様アレンにお家の中を案内しても良い?」
「えぇ、良いわよ。いってらっしゃい。」
「あぁ」
2人の許しを貰いアレンの手を取り歩き出した。