【31】
入学してから数日経ってしまったが変わらず私はウィル様、ソフィア様とそしてエリック殿下とエリック殿下の愉快な仲間たちと昼食をとる日々にまた新たなモンスターが加わった。
「エリック様ぁ~」
語尾が特徴のピンクの髪色の男爵令嬢がエリック殿下と愉快な仲間たちを追いかけていつも来る。...いや、追いかけてでは無くてエリック殿下の腕にくっ付いてくるが正しい。
クラスも同じで授業も休憩時間も昼食もずっとエリック殿下と愉快な仲間たちにくっ付いている為、他のご令嬢からは嫌われてしまっている。
(まぁそうなるよね。私はまだ公爵令嬢だし、ソフィア様は公爵令嬢であり、ウィル様の婚約者だから話をしたり昼食をとるのはそこまで言われないけど、彼女は男爵令嬢なのに図太い性格なのね。関わらないなら別に関係無いけれど昼食が一緒なのはツラい。それに私やソフィア様を目の敵にしているし...面倒だよ~)
「あらぁ~また今日もローゼリア様いらっしゃるのぉ~?」
「では、席を外しますね。」
「なら私もロゼちゃんと一緒にいたいので席外します。行きましょうロゼちゃん」
ソフィア様も彼女と一緒にいたくないのだろう。私と同じ速さで席を立ちもう1つある食堂へと足を進める。
どちらかというとここの食堂は王族や上位爵位の為の食堂だ。私達が向かう食堂はそこよりも少しだけ劣りはするものの私は特に気にはしないので最近一緒についてくる男爵令嬢が言葉を発すると共にここに移動している。ここの食堂ならアレンやアンナも来ても大丈夫なのだ。
「ソフィア様まで付き合わせてしまって申し訳ありません。」
「気にしないで。私はロゼちゃんと一緒にいたいのだもの。あんな小娘なんかと一緒にいたらご飯が不味くなりますもの、ふふ。」
ソフィア様は嫌いな人には本当に容赦がない。ふんわりとした雰囲気なのにたまに毒を吐く所がギャップがありローゼリアは気にいっている。
「まぁウィル様もウィル様よ。あの子を咎めずにそのまま放置するのだもの。面白い子だ!なんて...ロゼちゃんを目の敵にしてるのに何も言わないなんて。」
(あの腹黒おう...ウィル様は本当に楽しんでるんだろうなぁ。くっつかれて赤くなる俺様エリック殿下や嫌味を言われて私がどう反応するのか高みの見物してるんだろうけど、今にあの男爵令嬢はウィル様にも手を出す気がするんだよね。)
「私は気にしないので。関わらなければ害はありませんもの。」
「あ!いたいた。」




