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【19】

 1人1人檻に入れられている子達がステージへと連れていかれて結構な額で取引され始めた。


(...次は私の番ね)


「...エル、も、もしも...助けが来なかったら貴方だけでも逃げて。私が売られたら次は貴方の番だから、その前にここから逃げて!良いわね?」


 隣の檻にいるエルに目を向ける。エルは嫌だというように首を横に振っていた。


「エル...。貴方だけでも助かって欲しいの。貴方は獣人だからとても価値があるわ。だからこそ変な客に売られて貴方が傷つくなんて私は嫌なのよ。」


 エルは首を縦に振らずに私の目を見つめるだけだった。


「おい!何を話している!?次はお前の番だ。お前達運べ」


 そうキットが指示を出すと黒服の男達が私が入っている檻を持ち上げてステージへと運ぶ。






「お次はとっても美しいお貴族のご令嬢。この国では珍しいプラチナブロンドにエメラルドの瞳。娘にするも良し、自分用に育て上げて愛玩としても良し、もちろん奴隷でも良し...色々な意味でのね。さぁさぁ、如何でしょうか?」


 司会者が上手い口調で私の紹介をしていくとポンポンと出席者達は札を挙げて高い値段をあげていく。


(どうか気持ち悪い人じゃなくて常識ある人でお願いします!)


 売られる先の事を考えて祈り始めていると1人の男性が立ち上がった。




「私の娘は誰にも渡さない!!!!!」



 会場中に響き渡る地鳴りじゃないのか?って程の低く大きな声。


「お、お父様!!!!」


「ロゼ、遅くなってすまない。お前達はもう包囲されている。大人しく捕まれクズ共が。」


(...ん?お父様、なんか口調が...口調が怖いんだけど!!)


「ま、まさかウィンズリー公爵が何故ここに!?」


「闇オークションはこの国では違法だ、スカール伯爵。...そして、そこの檻に入っているのは私の可愛い愛娘のローゼリアだ。貴様は隣国の獣人や我が国の子供達に留まらず、この私の愛娘までオークションで売ろうとした。この罪は重いからな!覚悟しろ!」


(...お父様、格好良い)


 いつも家で見ている優しくて私やお母様に弱いお父様では無くて、仕事モードでありながら怒りに震えているお父様はとても...とっても格好良かった。




年末年始も更新出来てよかったです。

でも、全然ストックがたまらない( ´;ω;` )

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