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【17】

少し短めです。

「ほらさっさと入れ!」


 扉が乱暴に開かれ怒鳴り声が聞こえてきた。


 ドサッ


「ウィル様!?」


 そう、入ってきたのは少し前にアレンと外へ出ていったウィル様だった。


「ったく!どうやって出たんだ!他にここから出たものはいないな!?」


 目を釣りあげて私達を攫ったキットと呼ばれる男はここにいる全員を見渡した。だが、誰も目線を合わせず俯いているばかりの為、他にいないと思ったらしい。


「フン、もうこんな事しようと思うなよ!?」


 それだけ言うとバタンも大きな音を立てて出ていってくれた。


「...ウィル様、大丈夫ですか?」


「あぁ、すまん。出るの失敗してしまった。」


「無事で何よりです。...あの、アレンは?」


「うむ、アレンは無事に外に出た。今頃助けを呼んでくれているはずだ。」


「そう、ですか...」


 安堵のため息をはいた。


(よかった。これで希望が持てる!アレンも無事で本当によかった...)


「...みんな、ありがとう。助かったわ!...それに、これでみんなも助かるから希望を捨てないで」


 私は皆を見渡しながら話す。

 先程まで俯いていた子供達は顔をあげて少し顔色が明るくなった。


「...ウィル様、きっと明日のオークションまでには助けが来るはずです。」


「そうだな。アレンは賢い奴だ。明日の為にもう寝よう」


「...はい」


 明日には出られるのだと自分に言い聞かせて瞼を閉じた。










「はいはーい。みんな朝ご飯ですよー。んで、夕方になったらオークション始まるからその頃にまた迎えに来るからねー。」


「...夕方から始まるのですね」


「うん!今回もお貴族様達がいっぱいだからみんな良い人達に買い取られると良いねぇー。あ!そうだそうだー。昨日の夜に逃げた子いるんでしょー?そんな事しちゃいけないからねー!」


「皆、わかっておりますわ。」


「良い子ー良い子ー」


 そう言ってリックスはご飯を配って出ていった。




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