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6.幕間

 ひとまずスマートフォンをテーブルの上に置いて、のびたラーメンをすする。

 麺がスープを吸いきっており、ぶよぶよの食感がたまらない。そんな風にスープ in 麺をもむもむと咀嚼していると、またも慎二から着信があった。


 行儀が悪いが電話に出ると、僕は開口一番ーー


「しんふぃ、ふこしまへ」

「何だそれは……ってか和也、おまえ早速やられたみたいだな」


 僕は急いで口内の麺を胃袋に収めて、再度口を開く。


「なあ、このゲーム殺伐とし過ぎじゃないのか。こんなの有りかよ」

「ははっ、うん、まあこういうゲームだからな」

「先に言っておいてくれよ、こんなノリのゲームだって」

「最初からネタバレしたら面白くないだろ、こういうことはさ」


 そこまで話して、一つ気になることがあった。


「あのさ、何で僕が殺されたこと、分かったんだ」

「ああ、それな。このゲームはフレンドの接続状況が分かるようになってて、状態変化や、死んだ時に通知が来るんだよ」


 なるほど。だから僕がやられた直後にタイミング良く連絡してきたのか。

 しかし、こんなユーザーフレンドリーでない作りのゲームだってことは覚悟しておきたかった気はする。


「それにしても、凄い作りのゲームなんだなあ、これ。いきなり他のプレーヤーにこんなことされて、続けようって奴がいるのかよ」

「んー、CMやるぐらいには人気あるんじゃねーかな。別にやられて本当に殺されるわけでもないし。それに全員が全員、開始直後にやられる訳でもない。ある意味、和也は運が良いのかもな」

「いきなり殺されることの、どこに運が良い要素があるんだ……」

「こういうネガティブなことはな、慣れてからやられた方がダメージでかいもんなんだよ。信用してるしてる奴から裏切られたりとかな」

「確かに、それはそれで嫌だけどさ」

「ま、今回は良い経験になったと思って、少し続けてみてくれよ。慣れてくると結構楽しめるもんだぜ?」


 こういうことに限らず、既に物事に慣れているであろう人間の言葉はどこか無責任である、と思うのは僕だけなのだろうか。


「意気消沈してる親友のために、俺が一肌脱ぐか。今使ってない装備があるから、渡せる奴を見繕っておくよ」

「今使ってない……か」

「何だよ、どうしたんだ」

「いや、今使ってない装備をくれるって言ってきた奴にやられたんだよ、今回」

「ははあ、なるほど。ってか、流石に知り合いにそんなことする訳ないだろ、ちゃんと良いの渡すから、期待しててくれ」

「ああ、期待しないで待ってる」

「おいおい、信用無いなー、俺。じゃ、また明日な」


 そう言って、電話は切れた。




 つづく

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