高校生は親に反抗期!!!
北館から出た2人は…?
「なんとかなったね」
「まあな…」
北館を出た2人は、顔を見合わせていた。
「とりあえず行くか」
七宮は頷き、2人は体育館への道へと歩きだした。
やはり、体育館への道にも、小さな花が可愛らしく咲いている。
蝶なんかもとまっていて、春の景色であった。
周りが騒がしくなってきていた。
梨原学園の制服を着た入学生やその保護者と見られる大人達が、七條達に並んで歩いている。
「さっきの静けさとは全然違うね!」
七宮が笑顔で七條に話しかけた。
「そうだな」
素っ気なく返す七條。
「七條くん、親御さんたちは?」
「えっ、ああ。なんか仕事が忙しくて来なかったよ。そう言う七宮は?」
「面倒だって断られちゃった〜」
「そうなんだ。お互い大変だな」
だが七條は正直、親離れしたいと思っていたのでラッキーだと感じていた。
(親バカだからまじでラッキー!!!!)
「そうかな。七條くんと知り合えたから、私は良かったと思う」
そう言われた七條は少し驚いて七宮を見た。
七宮は真っ直ぐな目をしていた。
(なっ…!こいつはそういう奴なのか?すげー純粋な奴だ…)
七條は少し照れた。
「お、おう。そうだな」
「七條くんって、分かりやすいんだね!」
笑顔だった七宮は、ニヤけながらそう言った。
わかりやすいやつ…!!