いろんな教師がいる今日このころ
新入生は知らないことだらけだ!
2人は振り向けなかった。
振り向けば、ああなることが目に見えているからだ。
だが、2人は分かっていた。
振り向かなければならないことを。
北館に、緊張感が走る。
「?
なぜこちらを向かないのだ?さあ、こっち向いて!」
その低い声が、2人の心拍数を上げる。
仕方なく、2人はゆっくりと、ロボットのように、振り向いた。
だが、2人はびっくりした。
北館の廊下が見える。
目の前に誰もいないのだ。
「な、七條くん、これはどゆこと…!」
「知らねえよ七宮…!」
2人は小声で言葉を交わした。もう恐怖でいっぱい。
「君たち、どこを向いている!」
すると、下の方から声がした。
2人は、視線を床に下げる。
身長140㎝くらいの、ハゲた白髪の男性がいた。眉間にしわを寄せている。
((ちっさ!!!!!))
2人は一気に脱力した。
「なんじゃ、今絶対小さい!って思っただろ!?」
ごもっともです。
「いえいえいえ!」
「とんでもない!」
七條と七宮は全力で否定する。当然だ。
「全く。ここは土足厳禁だ!今すぐここから出なさい!」
さっきよりも怒りが倍したかのように声を張り上げている。
「「すいませんでしたああああっ!!!」」
2人は逃げるようにして、北館を後にした。
じじい…!