ドキドキの特別教室
こんな教室あったらスゴイぜ!
「ここか、迷子センター」
七條と女の子は、迷子センターという、何の変哲もない教室の前にいる。
(ここの学園って、体験入学の時も思ったけど、変な教室多いな…)
七條は改めて思った。
女の子はドアをノックする。
「失礼します!」
ガラガラとドアが開く。普通の教室のドアである。
「「…!!?」」
2人は驚いた。
そこは、カフェのように、丸いテーブルが置いてあり、お菓子が置いてある。更にメニューもある。
そして、教卓であろう所には、レジがあり、普通のスーツを着た男性が座っていた。
(なんだコレ!!別世界かよ!!)
オシャレなBGMも流れている。まさにカフェ。
「おー、いらっしゃい!もう迷子か、はえーな」
スーツの男性が喋った。
「はい!あの、体育館はどこですか?」
女の子が尋ねた。
「んー、ここが迷子センターって分かるんなら、体育館にも行けるぞ!頑張れ!」
(なんで教えるんじゃなくて応援されんだよ!確かにマップ見りゃわかるかもしれんけど!)
「七條くん、マップ!」
段々、女の子の人使いが荒くなってきている。
「ほほう、ここは南館で、体育館は北館の通路を通る…ってことで合ってますか?スーツさん!」
「俺は青山先生だぞ!行ってみればわかる!頑張れガキども!」
スーツの男性、青山先生は満面の笑みで答えた。
「あ、ちなみに名前教えてくれ。また迷子になったら楽だから」
「お、俺は七條です」
「私は七宮です!」
(七…!?なんだコレ偶然?)
七條は驚いた。必然かもしれない。
「おお!七揃いか!覚えやすいな七コンビ〜」
「お前…!どんな苗字してんだよっ」
「あれ?知らなかった?七條くん」
「知らねえよ!」
七條の怒涛のツッコミ。不思議そうに七條を見る七宮。
「面白れえなお前ら。まあ、体育館行ってこい!」
青山先生は2人をニヤニヤしながら見送った。
「同じクラスだといいね!1人覚えれたし」
七宮が嬉々として喋る。
「うーん、まあ…」
七條はなぜか複雑な気持ちだった。
ななみやさん、あおやませんせー、個性的な人たちだなあ(棒読み)