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梨はおやつに入りますか

あ、学園長は男性の方です!

ザビエルという言葉を頂いた学園長は首をかしげた。


「ザビエル…?」


そこで七條は思い出した。

今日初めて七宮に出会った時、人の像を見て言っていた言葉だと。

確かに、あの像とここにいる学園長の顔は似ている。

小声で七宮に言う。


「おい!あれザビエルじゃないから!あとあの像日本人だから!」


「はっ!しまった!つい…!」


てへへ、とごまかす七宮。もう遅い。


「ん?もしかしてあの像のことか?」


隣で聞いていた青山先生は、心あたりがあるそうだ。


「あの像はな、学園長のおじいさんだぞ!クリソツだろ〜」


「「おじいさん!!??」」


2人は驚いた。学園長は祖父似であった。


「ふふ、私の祖父によく似ているんですよ〜」


学園長はにこやかに話した。

だが、少し和んだ雰囲気は、若林山先生こと、教頭先生が元に戻す。


「学園長!今回の処置はどういたしますか?」


「ああ、どうしようねえ…梨の皮むきはできるから、掃除をしてくれたら梨、あげようかな?」


学園長は相変わらずにこやかに話した。


「マジですか!学園長!」


「青山!言葉を選べ!もう教師だというのに…」


(え…?そんな処置でいいの!?しかも梨付き!?)


七條は意外すぎて何も言わなかった。


「但し、E倉庫のね?」


「え」


青山先生の動きが止まった。

七條と七宮は嫌な予感がした。


「おや、そうか。新入生のお2人は知らないねえ」


「では学園長、私の方から説明します」


そう言って教頭先生は語り始めた。


「梨原学園では、この青山や君達のような騒ぎなどの処置は、掃除や草取り、その他雑用を強いられる。それで今回のE倉庫は、東館の近くにある最も汚い倉庫だ。頑張りたまえ」


眉間にしわをよせている教頭先生は語り終えた。

2人の予感は的中した。


(うげ!汚い倉庫って…!まあいいか、思ったより軽い感じに済むんだし)


七條は隣の七宮を見た。不満そうな顔をしている。


「あの!梨って本当に食べれるんですか?」


七宮が気になっていた事を質問した。褒美がないと動かないらしい。

これには学園長が応えた。


「ふふ、あとのお楽しみです」


どちらなのか分からなかった。



3人が去った後、教頭先生が口を開いた。


「学園長」


「ええ。似ていますね、彼に」


「あのような問題児はもういないかと思っておりましたがね…」


「ふふ、梨、七つだけでは足りなさそうですね」

梨が足りないだと…!!!!!

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