似たもの同士とザビエル!!!
ちょっと無駄な所が多い気がしますけど…!
あ、ちょっと長いよ!
「え〜っと、みんなもう知ってると思うけど、自己紹介な。青山先生こと、青山こーすけって言いまーす。年は25でーす。彼女はいないぞー」
黒板には、青山先生が書いた、青山幸介という字が記されている。どでかい字である。
「もう面倒くさいので、1の3の諸君、自己紹介を番号順から始めろ〜!」
(質問くらいさせてあげろよ…!)
七條は心の中でツッコんだ。
部活動紹介が終わり、教室(ちなみに、南館)へ戻ってなにやらふれあいの場をつくるという、所謂HRが始まった。ちなみに、昼ごはん(弁当)を食べながらである。
(自分が昼飯食べたいからって、適当な先攻だ)
など思いつつ、七條はもう弁当の半分を平らげていた。
次々と生徒は自己紹介していく。
とうとう七條の番になった。
「お!次は偉大なる新入生の1人、七條だ〜!はい拍手〜」
青山先生の中途半端なノリで、まばらな拍手が起こった。
(はあ!?なんでだよ!!あの時は仕方なくアドリブでやったけど、本当はこーゆーの苦手なんだよ!あいつ絶対わざとだ!!)
と、七條は気づいていないが、その思考は表情に全部出ていた。
拍手が終わる。
「あ…花山中から来ました、七條ひかるです。えっと…体育館での出来事は、反省してます。すいませんでしたっ」
がたんっと音を立ててイスに座った。
「え〜?それだけかよ七條〜?んじゃ、誕生日は?バレンタインデーか?」
卵焼きを食べながら青山先生は質問した。
「なっ…!いや、誕生日は12月22日です…」
(あいつ絶対嫌がらせだろ!今度仕返ししてやる!!!)
「んじゃー、仕方ないから偉大なるもう1人の新入生、七宮ー!はい拍手〜」
七條の後ろから、がらがらとイスを引く音がした。
そう。後ろの席は七宮である。
「茜川中から来ました、七宮ひかりです!」
「ぶほっ!」
七條は食べかけたウインナーを吐きかけた。
(ひかりって…おま!なんだソレ!!名前似すぎだろ!!!)
ひかるくんとひかりちゃんである。
「えーと、誕生日は12月23日です!」
(ええええええ!!??近っ!!?!)
22日と23日である。
「うーん、あとはー、体育館の騒動は、そこの七條くんとは違って楽しかったです!」
(黙れええええ!!!)
「ぶはっ!お前ら本当に似てんのな!名前も似てるし誕生日近いし!血液型は一緒なんじゃないか?」
完全にからかっている。
「え、私はO型ですけど?」
「へー、ひかるくんは?」
「…O型です」
「あっはははっ!!!一緒じゃん!!」
(最悪だああ!!!!!)
他の生徒達も笑っていた。
自分の役目を終えたと感じたらしい七宮は座った。
(なんだコレ…?もうやってられん…)
七條は食欲を失った。
こうして、自己紹介というHRが終わり、普通なら部活動の自由見学へ行ったり、施設探索をしたりする学園内ツアーが開催されているが。
もちろん、この3人は違った。
「よし、行くぞ!似ている七コンビ〜」
「いえーい!!」
「いえー…い」
テンションが上がっている青山先生&七宮と、テンションが下がり続けた七條が、学園長室目指して歩いていく。
「ちなみにどこにあるんですかー?」
「ん、ここ」
「え?」
教室から階段を降りた目の前に、どでかい、しっかりとした扉が現れた。
「学園長室はな、わが1の3教室の4階から降りて1階に行くだけなんだ。近いだろ〜」
「すげー!」
「すごくねーし。近いから何なんだよ…」
ツッコミも元気がない。
「考えてみろひかるくん、部長室だったら、南館の渡り廊下を行き、そこからさらに歩くんだぞ?ここの方が近い」
「そーだよひかるくん!」
「下の名前で呼ぶな…ひかり…」
何故か照れた。
「七條くんどしたの?キモいよ?」
「うるせえ!もう話しかけんなよちくしょー!!!」
七條は元気を少し取り戻したようだった。
「やー、昨日ぶりだな。しっつれーしまーす」
ノックもなしに、青山先生は扉を開けて入って行った。
2人もすかさず着いていった。
2人の目の前に広がるのは、本棚で埋めつくされた壁に、遠くにポツンと学園長席であろう机が置いてある、どこかの図書館のようであった。奥行がとてもある。
(やっぱここの学園は、扉開けるまで何があるのかわからんな…で、なんだコレ!!)
「青山…ノックしろとあれ程昔から言ってるではないか!!いつになったら覚えるんだ」
どこか下の方から、声が聞こえた。
「教頭も昔から変わりませんね!その…顔」
「身長と言いたいのか!!」
2人が見下げると、本棚の前に小さく立っているハゲチビ、教頭先生がいた。
「き、教頭先生!?」
七條はびっくり。
「ああ。これが高等部の部長、若林山先生!気軽に教頭先生って呼ぶんだぞー」
「はーい!」と、七宮。
「青山…お前がつけたあだ名で呼ぶなと何回言った!!」
「ま、本題に行きましょう!学園長!」
青山先生がそう言うと、机がある方から、イスが回ってくる音がした。
「ふふ、梨はなしですけど」
遠くから見えた学園長という人物。
それを見るなり、七宮は言った。
「ざ…ザビエルだ!!!!」
梨はなし…!!!?
ちなみに、ひかるくんとひかりちゃん、平仮名だけど漢字です!ほんとは!
言ってるだけだし、漢字じゃなくていいかなって…☆
ただ単に、漢字決まってないだけ…!