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桜の木は知っている

さて、どうなる?←ネタ切れ

2人が行ったのを確認して、七宮は北館の玄関から出る。


そして、辺りをキョロキョロしながら、体育館に向かって歩く。

可愛らしく咲く花。周りに生えた雑草。

一つ一つ真剣に見て、歩く。


桜の木が見えてきた瞬間、七宮は更にそわそわしだした。


(どうして…?いや、もっと深く見なくちゃ…)


そして、桜の木ロードに差し掛かったとき、七宮は北館へ方向を変えて、歩く。


(やだ…どこだよう…!!)


「いた!七宮!!」


七宮の後方から、今日会ったばかりのあの声が聞こえた。


「1人だけでやるなんてずりいよ。探してんだろ?ハンカチ」


七宮は振り返らない。


七條は疑問に思って、七宮の正面まで行く。

七條は驚いた。


「お前、なんで泣いてんだよ」


その一言で、七宮が堪えてた涙が更にぼろぼろとこぼれた。


「だって…私…うっ…」


「ああ、いいから喋んな。泣き止むまで待つから。多分あれだろ?自分がなくしたからだろ?」


何かを察した七條は、七宮から視線を逸らして言った。


「違うよバカ條…ちゃんと聞いてよバカ條…」


「なんだバカ條って!つか呼び捨てかよ!」


「うるさい…」


必死に目を擦って、七宮は話しだした。


「…だって私、ずっと友達とかそーゆーの信じれなくて…こんな風に七條くんとかあの人とかと思いっきり笑ったことなんかなくて…せ…せめて…その…」


涙目は七條の目をしっかりと見た。


「ちゃんと私が返して、喜ばせたい…から…!」


顔を真っ赤にして、話は幕を閉じた。


「そのお前のせいで、俺は入学そうそう遅刻になるんだけどな」


ニッと笑った七條。


「私だって遅刻だよ…」


「ま、もう決まったことだし、探すぞ!春の落し物みたいなハンカチ!」


そして、2人は二手に分かれてハンカチを探した。



「なあ。こっちにはなかったぞ」


いつの間にか、また北館に着いていた。


「ないよう…七條くん…」


また涙目な七宮は言った。


「おい!泣くなって!本当は俺ちょっと困るんだぞ…」


「ふふん!これは嘘泣きです!やー、照れちゃって〜、気持ち悪い」


ケロリと七宮はニヤけた。


「だああ!うぜえよもう!心配すんじゃなかった!ってか探すぞ!!」


「うん…でも、私散々探したから、ここにはないと思う」


「はあ?じゃあどこだよ…少なくとも桜の木ロードんとこまであっただろ?あそこでハンカチあげる〜とか言ってたし」


「うん。で、その後また走った…」


風が、2人を包むように吹いた。


「…そこで落としたんじゃねえか?」


「…それっぽいよ七條くん!」


2人は桜の木ロード目指して走りだした。

春の落し物…!!!!

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