第2話 耕したほうがよさそうだな
ひいじいさんの攻略本にはこうあった。
【栽培の方法】
①『5m×5mの畑を耕す』
②『畑の中央に、ふしぎなタネを一つだけ植える』
③『種は一週間程度で花を咲かせ、枯れた後に種が残る』
④『一つの花が二つの種を残すことがある』
④『種が二つになる確率は、土レベル10から生じる(10%)』
土レベル……?
なんじゃそら。
意味がわからなかったが、続きを読むとそのレベルを鑑定する水晶玉があると書いてある。
水晶は箪笥の一番上の真ん中にあった。
――――――――――――――
土レベル:0
肥料グレード:G
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レベル0って……
でもまあ、そりゃそうだわな。
この土地は雑草が生え、石と岩が転がり、耕されてもいないんだから。
ったく、しょーがねえな。
農作業が嫌いなひいじいさんの代わりに、農業すんべ。
「うんしょ……!」
とは言え、学校の体育館くらいある土地をいきなり全部キレーにするのは大変すぎる。
まずは一枚分の畑――5m×5mのキレーな土地を作ろう。
石を一つずつ取り除き、雑草を根から一本一本抜いていく。
つーか土が硬い。
「耕したほうがよさそうだな……」
そう思って小屋をあさるが、鍬とかそーゆう気のきいた農具は置いていなかった。
超アイテムはあるのに農具はないって、アホみてーな話だな(汗)
しかたがないので森に落ちていた枝を拾って、それで地面を30センチくらいの深さまで掘り起こしては、柔らかくほぐしてゆく。
つーか、これメチャメチャ大変ですわ。
ブラック農業かよ。
「ぜーぜーぜー、こんなもんでいいだろう」
出来上がったところで、また【農園鑑定の水晶】でのぞいてみた。
――――――――――――――
土レベル:5
肥料グレード:G
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おお!……あがってるぞ!
しかし、レベルは5だ。
種を増やすのに必要なのはレベル10だったよね。
あと5上げたいワケだけど……
でも、これ以上どうすりゃいいの?
石や雑草は取り除いた。
土はよーく耕した。
素人にはこれくらいしか思いつかんが?
そう思って攻略本を見る。
『土レベルを上げる肥料は、倒したモンスターを素材に生成できるぞい』
なるほど、肥料か。
もっともだな。
「でも、倒したモンスターって何? そんなん無理じゃん」
そう呟いた時。
――ガサ、ガサガサ……
背後で暗い森の葉擦れが響いた。
ま……まさか、ね。
そう言い聞かせながら振り返ると……
森の葉陰に、ぼんやりと白い『人骨』みたいなのが立っているのが見える。
「な、何……あれ……?」
錯覚じゃない。
白骨はコキコキと足を鳴らしながら距離を詰めて来た。
よく見ると手に持った棒っ切れのようなものを振りかざしている。
ヒトあらざるモノの明確な敵意。
「ッッッ……!」
悲鳴が喉につっかえて出ない。
まして戦うなんて無理デス。
ってなワケで……
とにかく逃げろ!
次回更新、本日18時10分




