6,世間に広がる話
大友義鑑の出来事から数ヶ月の事、今の鳥取県の大山近くの森で修行中でした。
そこで小さな小屋を建てて、刀や槍の修行に励んでいた塩市丸がいました。
塩市丸「お館様…刀を振るだけで本当に強くなれるのですか?」
史也「今はね。塩市丸は300回振ってるだろ?それを毎回500回出来るようになったら次の修行に移るよ。」
唯「お二方、修行だけじゃ立派な男にはなれませんよ。塩市丸はまだ若いのだから算術などを教えたいと思います。」
旅の途中で史也は現代の算数を唯に教えこんだおかげで今では、史也よりも早く計算ができるまで成長しました。
史也「俺は…いいかな…算数とかマスターしているし…」
あと塩市丸の誕生は不明らしいのでここでは8歳程度だと思ってください。
とある尾張の国では…
織田信長「俺は織田信長だぞー!!アヒャヒャヒャ…」
織田家臣「はぁ…大うつけだ織田は終わりだ」
そんな時…
家臣2「大変じゃ大変じゃ…」
家臣3「どうしたんじゃ?」
家臣2「大友義鑑の豊後国が崩壊したとの報告があります。」
家臣全員「なんと!?」
家臣3「どこが攻めたんじゃ?」
家臣2「無名の武士とおなごの二人組です。武士の方は刀を突き刺されても何一つ動じないとのこと。」
信長「オイ、その話は真実か?であれば、欲しいな。」
家臣2「何をですか…」
信長「俺の右腕に…」
織田信長は無名の武士史也を欲しがり急ぎ家臣たちに探すよう手配した。
一方、史也達は…
史也「よし、500回振れるようになったな。次はこの大山で走るぞ!」
塩市丸「お館様、裸足でやるんですか?」
史也「あぁ…でも足を挫いたら言ってくれ、そん時はおんぶするからさ。行くぞ!」
史也と塩市丸は大山を走り出した。
豊後国が落とされた報告が止まなく島津貴久の耳にもとどいていた。
貴久「ほぉ…史也が大友義鑑を倒し豊後国を落としたか。今は尾張を目指して旅を…史也が敵になったときは、いつかワシの息子等と勝負させてみたい。」
夕方…
史也「唯、今帰ったぞ」
塩市丸「奥方様ただいま戻りました」
唯「二人共おかえりなさい。報告したい事があります。ほら、こっちに来なさい。」
小屋の外から一人の娘がやってきました。
史也「その子は?」
唯「大山近くの村の戦で親を亡くした子で村から引き取ってほしいと言われました。」
史也「早速塩市丸は兄弟子になるな。」
塩市丸「ふぇ?」
唯「歳も塩市丸と近いですし仲良くできますね。」
その娘の名は蕾、最近因幡国で戦があり、親を亡くした所を唯に拾われ、今に至る。
唯「修行もいいですけど、蕾は私の弟子ですからね」
唯が鬼の形相で史也を見つめた。
史也「はい…」