3,島津の将軍
今いる場所は薩摩だから…島津か?うん…歴史の知識がないから分からんな。せや、道歩く人に聞いてみるか。
すいません島津さんのとこに行きたいんですけど、どの方角ですか?南西の方?そうですかありがとうございます。
農民「キャー助けてー」
向かい側から叫ぶ声がする、ちょっと行ってみるか。
山賊「この村の食料と女を出せや」
農民「む、無理ですコレが精一杯です…」
村長らしき人が山賊と話していたのを史也は聞いていたのでもう少し草むらに隠れていた。
山賊「野郎どもこの村に火をつけろ、女と食料以外殺して構わん。俺はアジトに戻る。」
山賊の頭領と数人の仲間は去っていき、あとの山賊は村に火をつけようとしていた所…
史也「何やってんだ」
山賊「何だてめぇお前も村のもんか?」
史也は勢いよく山賊の顔面を次々と殴っていった。
山賊「ひぃ…なんて強さだ、大人一人が拳一つで宙に舞うなんて…」
村の人間は思った。鬼が来たと…
史也「村の人を困らせてお前らは何も思わないのか。お前等は生きてる価値なし」
史也は山賊を人間そのものの原型をなくしてしまうほど殴った。史也は思った、むっちゃ楽しいと。現実ではやってはいけない、捕まるけどこの戦国時代にはそんなものはない。山賊達は史也の戦闘意欲を呼び覚ますいい機会を与えてしまった。
史也「村長さん、ここは俺に任せてよ。絶対皆を助けてくるからさ」
村長「あんたに渡せる物はこの村にはないと思うんじゃが」
史也「そんなもん必要ねぇ、俺から首を突っ込んだ事なんだから、村長が心配することなんて一つもないってことで、行って来るわ」
史也は山賊の頭領の向かう方向に行くと、ある武将がいた。その武将は島津貴久であった。貴久は一足先に山賊と頭領を仕留めていた。
貴久「貴様もこいつ等の仲間か?」
史也「俺もこいつ等を追っていたんだ」
貴久「本当か?嘘であればその首が飛んでしまうぞ」
貴久は刀で史也の首に突きつけたが史也はビクともせず逆に誠意を見せた。
貴久「嘘をついてるように見えないか…。どうじゃ?お主、わしの家臣にならんか?」
貴久からの誘いを史也は断った。
史也「その誘いはのれないが、アンタがこの先困った事があった時、助けに行く」
貴久「大きくでたな、わしを助けるだと」
貴久はひどく笑った。
貴久「その条件のもう。じゃがお主の名はなんというんじゃ?助けてもらおうにも名を知らないと意味ないじゃろ?」
史也「名は…」
史也は戸惑った。ここで素直に名を言えば歴史が変わってしまう。だが、ちょっとなら大丈夫だろうと思った。
史也「史也です。俺は、各方面を放浪する者です。戦が起これば勝手に乱入してアンタを助けてみせます。」
貴久「史也か…良い名だな。また会う機会があれば是非家臣に入ってくれ!」
史也「分かりましたでは、お元気で」
貴久は去っていき史也は助けた村の女性方と食料を運び村に帰っていきました。
村長「ありがとうございます…ありがとうございます、あなた様が来てくださらなければこの村は今頃なくなっておりました。」
史也「いいんだよ。こっちも人助けをすると気持ちがいいんだ。じゃあ俺はこれで」
史也は村を去ろうとすると…
???「私も一緒に連れて行って下さいませんか」
史也「この女性は?」
村長「私の一人娘でございます。よろしければ、連れて行って下さいませんか?娘は色んな場所に行って絵を描きたいと昔からの夢だと言っておりました」
史也「分かったよ。だけど、過酷になるかもしれないけど着いていけるか?」
???「もしもがあれば私も戦います」
史也「貴女の名前は?」
唯「唯でございます」
史也「唯、これからよろしくな」
唯「はい」
史也とともに行動することになった唯、次は何処に行くのだろうか?