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人生相談系動画配信者  作者: pine
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許されないこと

カケデラは不倫・浮気絶許同担歓迎過激派と言われている。

不倫・浮気を決して許さず慈悲も持っていない、よっぽどな理由でもない限り。なのでファンの間でこう言われるようになった。

恋愛は脳内がお花畑になりやすいので、この手の話題が地雷なカケデラ相手にだって不倫・浮気相談してくる奴いるんですよ。もちろん慈悲がないのでボッコボコにしますけど。

裏切るような奴は捨てて結構、裏切ったのだから捨てられる覚悟はあるんですよねと絶対に許さない姿勢だ。

そしてその姿勢は、再構築中の人相手にも発揮される。



『40代男、会社員。私は過去、不倫をしてしまいました。何度も妻に頭を下げ、もう二度としない、すれば即離婚で慰謝料の金額も決めた契約書にサインしています。もちろん深く反省しましたし、妻に信じてもらえるようずっと努力してきました。しかし、どれだけ努力しても妻は真に私を信じてくれることはなく、記念日もスルーされ続けています。正直それが辛くてしょうがないです。カケデラさん、妻に信じてもらうにはどうしたらいいのでしょうか。』


『え?信じてもらえない?そんな当たり前のこと言われましても、いまさら何言ってるんだかとしか思いませんが。』


あっけらかんとカケデラは言う。まるで「今日の天気は雨らしいですねぇ」みたいなノリで言っている。


『あなたが不倫してから何年経っているかは分かりませんが、そもそも加害者はあなたで奥さんは被害者。なんで被害者が加害者を許す必要があるのですか?いらないでしょ、許す必要なんて。許せないなら離婚しろって言うかもしれませんが、お金の面とか色々あってすぐにはしないって判断する人だっていますし、例え再構築を決めても裏切られた事実は消えない。何年何十年経っても消せるわけがないんですよ、裏切られた心の傷と言うのは。』


『不倫・浮気は心の殺人とよく言います。その通りですよね。相手を裏切っておいて、相手の心を殺しておいて、それで簡単に許してもらえるとでも?むしろ生かされてるだけ御の字でしょう。どれだけ反省してようと、どれだけ相手に尽くそうと、裏切られたときの記憶は始終蘇る。フラッシュバックする裏切りの記憶と奥さんは戦っているというのに、許されないという理由だけでそれが辛いなどよく言えたもんですね。あなたより奥さんの方がもっと辛いんですよ。神に、法に誓った夫婦と言う関係を先に壊しておいて、許されないのが辛いだなんてよく言えますね。』


『よく不倫からの再構築をしている不倫された側に、許すように諭す媒体ってよくありますが、別に許す必要あります?まあ許さないからと言って暴力暴言になってしまっていたらさすがにカウンセリングなどにかかる必要がありますが、許せないと言うなら存分に許さなくて結構。被害者に加害者の罪を忘れろなんて私はとても言えませんね。』


『どうしたらいいかって言いますが、そんなの死ぬまで謝り続けるだけですよ。まあ謝ると言っても「ごめんなさい」といちいち言っていては相手がまた不倫の過去を思い出してしまうので、行動で謝り続けるんです。家のことをやり、子どもがいるなら育児に積極的に参加し。夫として父親としてやるべきことを全てやり、それ以上のことまでしてようやく償いになっていきます。』


『そして許されたくてやっている償いは償いではありません。許しは強要してはいけない。許されなくてもするのが償いです。あなたにその覚悟はありますか?死ぬまで、いや、死んでも許されないけれど償い続ける覚悟が。人一人の…いえ、子どもがいるならその子の心も殺しておいて、簡単に許されることはありません。もしその覚悟がないなら、そも家族でいるというのは無理でしょう。』


『許さないのではなく、許せないのです。許したくても過去の記憶が甦って無理なんです。それほどまでに相手を苦しめる。それが不倫ですよ。』



相談者は目が覚めた。そうだ、自分は加害者だ。死ぬまで、もしかしたら死んでも許されない可能性はある。それだけのことを自分はした。

反省も後悔もしている。けれど、ずっと償いを続けているのに許してもらえないことで、だんだんと被害者と加害者の関係が逆転しているような気がしていた。

そんなわけないのに。

昔も今も、加害者は自分で被害者は妻だ。許されなくて当たり前のことをした。なのにどうして許されないのが辛いだなんて言えるだろうか。なんて情けないのだろうか。

相談者は覚悟を決めた。一生許されなくてもいい。妻と家族でいたいから必死になって離婚したくないと言ったのだ。なら、死ぬまで償い続けなければ。

































相談者

過去に不倫をしてしまった人。何とか離婚は免れたが、現在も妻は相談者を真の意味で信用も信頼もしていない。ちなみに不倫は10年ほど前。

それが辛くて相談したが「何を当たり前のことを」とカケデラに言われて目が覚めた。

許されないことで段々と被害者のように錯覚していたが、いつまでたっても自分は加害者なのだと自覚する。

彼の行く道は茨の道だが、そこを行く覚悟が出来た。もう決して錯覚しない。



カケデラ

人生相談系動画配信者。

不倫・浮気絶許同担歓迎過激派と呼ばれている。それほどまで不倫・浮気に厳しいし慈悲もない。

例え反省していても許されないのは当たり前。ていうか許されたくてする償いは償いじゃねぇと一刀両断。

不倫された側に「許すこともまた大事」と諭すことは基本しない。許さなくて当然だと思っているから。さすがに暴言暴力になってしまっている場合は止める。


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