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第87セット 「制圧」の小田原南

今回は、何皮も剥けた瑠李を見せれれば、と思います。

史緒里が少しでも惨めになるようにwww

 瑠李がサーブに下がる。


リザーブからの応援歌という名の声援が響く中、瑠李は集中力を高め、ボールを両手でポンポンと床に突く。


瑠李の狙い目はただ一つ、瑠李はそこにサーブをフワッという軌道で放った。


その位置は。


(チッ………私かい!!)


史緒里だった。


しかもネット付近に絶妙に落とすサーブ、低い姿勢で入らざるを得ないため、リズムが乱される。


なんとかレシーブをし、山崎に繋げた。


史緒里はトスを呼び、山崎もそれに応えるかのように挙げた。


だがしかし。


韋蕪樹とさやかのツインタワーだ、そう簡単に抜けるはずがなく。


(クッ………!! 高い!! 韋蕪樹はともかく11番は想像以上………!! でも負けたくない!!)


史緒里はムキになってクロスにスパイクを放ったが、案の定さやかにシャットアウト。


2点目が小田原南に入った。


「瑠李さん、ナイスサーブ!!」


韋蕪樹がこのブロックポイントを演出した瑠李の絶妙なサーブをたたえた。


瑠李はそれに応え、韋蕪樹とさやかとグータッチを交わした。


一方の史緒里は。


「………純菜、アンタに任せるから、焦んないで。」


山崎も頷いてそれに応えた。


(………けどどうやって抜く………? ソフトでやっても11番の高さじゃリーチで止められるか山形(やまなり)にしかならない………ブロックアウトもいいけど私のことを知ってる韋蕪樹なら読みかねないしな………)


宗陽サイドは早くも手詰まり状態になっていた。


その後は次々と、面白いように小田原南がサーブで崩してからブロックで仕留めるという、理想的な展開になっていたのであった。




 8-0で早くも宗陽に2回目のタイムアウトを使い切らせた小田原南は、試合盤面を完全に制圧しつつあったが、瑠李はまだ策を隠しているようで。


「さやか、()()行けるでしょ? 次多分チャンスボールで来ると思うから。」


「ハイ、大丈夫です!」


と、ここで麗奈がボトルを受け取りながら瑠李に聞いた。


「瑠李さん、“アレ”ってなんですか?」


「さやかと密かに合わせてたヤツ。さやかの身体能力ならいけるかなー、って思ってさ? まあ見てて。多分映えるから。」


「??? ………一応、参考にはさせてもらいます。」


瑠李は意味深な言葉を残し、コートへと戻っていった。




 瑠李は笛が鳴った後、ストレートサーブを放ち、レシーブを崩し、Cパスになった。


山崎がなんとか繋ぐが、史緒里はただ返すだけになる。


桃華がアンダーハンドで処理し、瑠李に正確に繋げた。


さやかはBクイックに入る。


石川がさやかのBクイックの位置にコミットブロックをした瞬間だった。


なんと、瑠李はAクイックの位置にトスを挙げ、それと同時にさやかはそのボールに向かって()()()()()ジャンプをした。


完全に意表を突かれた宗陽、史緒里がなんとかブロックに跳ぶも、さやかの高さを止められるはずがなく。


さやかはクロスに思い切り腕を振り抜き、コートにボールを叩きつけた。


豪快な一点が決まり、完全に主導権を握ったといっても過言ではない状況だった。


そしてリザーブでは。


「え………!? なに、あのクイック………!! Bの位置からAに跳んで………!?」


これに動揺していたのは蓮だった。


それもそうだ、なかなか見る機会がないクイックなのだから。


麗奈はこれをセッターの視点から解説した。


「あのクイックは一度だけ観客席から見たことあるけど………まさか間近で見れるなんてね………」


「麗奈、アレなんなの? 普通にスゴいとしか言いようがないんだけど………」


「見たまんまだよ、Bクイックだと思わせてAクイックまで跳んでくる、常識破りの技………名付けるんだとしたら、さしずめ『横跳び(ワイドジャンプ)クイック』………アレを使えるのは身体能力の高い選手じゃないと難しい、いかんせんジャンプ力がいるからね………少なくとも女子で見たのは初めてだね、私は。」


「これさ………麗奈はできる?」


「やろうと思えばできるけどさ、アレは何回も使ったら手の内がバレるからね。少なくともサインは流れを取りたい時、且つさやかみたいな高さのある選手じゃないと出さないかな………」


「これ、1発でやれる!? 少なくとも麗奈はアレ、練習してないじゃん!!」


「完全に再現するのは難しいと思う。何せ瑠李さんと私じゃ()()()()()()()()………ただ、物にはできるよ。さやか次第にはなるけどね。」


「やっぱそこはスパイカーありきなんだ………」


「そうじゃないと細かい微調整が効かない。セッターは全体を見なきゃいけないからとにかく細かいんだよ。」


麗奈と蓮がそうこう言っている間に、コートの方は試合が一方的な展開で進行をしていった。


瑠李とさやかのコンビネーションでブロックの形をも崩壊させられた宗陽は、瑠李の変幻自在なトスワークに翻弄されっぱなしになり、ようやく1点を奪ったのは18-0からのポイント、春希がスパイクをアウトにしたことで入れたものであった。


その後、春希のスパイクですかさずサイドアウトを奪い返し、さやかがサーブに下がった。


と、ここで夏岡が動き、麗奈がピンチサーバーとして早くも投入されたのであった。

次回は決着まで一気に書きます。

前哨戦はそこまで長くやるつもりはないですからね。

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