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第53セット 「もう1人の司令塔」

紅白戦の時以来の瑠李の実力出します。

GW合宿の時は諸事情で(単純に尺が長いのと瑠李の心境の変化を見せる時間が足りないので)書けなかったのですが、アレから瑠李も成長してますので。

さて、前置きが若干長くなりましたが、今回の登場人物紹介はかおりです。


羽垣かおり(はがきかおり) 大和碧南高校女子バレー部2年 大和二中出身 バレー歴は小4から 8月16日生まれ A型 リベロ 163センチ 46キロ 3サイズB79W55H79 好きな食べ物 ハンバーグ 趣味 手芸


大和碧南のセカンドリベロ。

咲良にも引けを取らないレシーブ力を持つが、サーブカット専門のリベロのため、通常時はあまり出ない。

遠慮なく声を張り上げるタイプなので盛り上げ隊長でもある。

 15-11と依然リードしている展開にはなっているが、会場の空気は重い。


何せチームの司令塔である麗奈がベンチに下がったのだから。


何も知らない側からしたら「温存」と取られるかもしれないし、はたまた「引き摺り下ろされた」と見るかもしれない。


麗奈は怪我をしたのだから瑠李が立っているという構図なのは間違いはない。


だが、()()()()()()()()()()()()()()()()


むしろもう一つの顔、熱き顔が浮き出したと言ってもいいだろう。


その中心にいるのは紛れもない、瑠李だった。



 春希がジャンプサーブを放つ。


サーブは佳奈のところに飛び、佳奈は左横で処理した。


由希はジャンプトスで詩穂に挙げる。


ブロックが3枚来る。


これも瑠李が取った策だった。


詩穂は明らかに打ちづらそうにしていた。


詩穂は藍の手に当ててワンタッチを取る。


これを桃華が処理する。


瑠李はすかさずAクイックを挙げる。


が、これをワンタッチを茜里が取る。


藍は自らでリバウンドを取る。


瑠李はここで春希に託した。


センター線を抜くバックアタックだ。


茜里も構わず飛ぶが、春希が一歩早かった。


間に合いきっていないブロックを、春希は豪快にぶち抜いて得点を奪った。


大和碧南は、1回目のタイムアウトを堪らず取ったのだった。



 「よし……今の感じでいい、ただ油断するな、全力で取り切ろう!」


「ハイ!!」


夏岡の現状維持という指示に返事を返すコートメンバー。


「麗奈……腕、どう?」


瑠李が麗奈に状態を聞く。


「どうもこうも、まだ腫れてますよ。ただ……()()()()()()()()()んで……それまでは瑠李さん、お願いします。」


瑠李に視線を向ける麗奈、後は任せる、といった目だった。


「任せといて。情報持って帰ってくる。」


ニッ、と笑った瑠李は、麗奈には頼もしく映っていた。



 続く春希のサーブはネットに掛かり、16-12となる。


夏帆のサーブ、両手ジャンプフローターサーブを放つ。


速く揺れるサーブ。


春希はなんとかオーバーカットで処理した。


しかし、少し乱れる。


Bパスで、少し短くなった。


が、瑠李はお構いなしだった。


麗奈も殆ど使わない、()()C()()()()()だ。


藍も以心伝心していたかのように躊躇いなく打ち抜いた。


予想外の攻撃に大和碧南のブロックは対応できなかった。


藍は静かにガッツポーズを向けた。


17-12となり、一気にセーフティリードとなる。


「瑠李さん、あんなこと出来たんですか……」


麗奈はベンチでボソッと呟いた。


「……瑠李はバレーには真摯だからね……瑠李は『()()1()()()()()()』として、麗奈に少しでも追いつこうとしていた。それがこの場面で出ているだけに過ぎないよ。」


「……ですね。」



 が、大和碧南も意地を見せる。


韋蕪樹のサーブのターンで、由希がツーアタックを決め、17-13と詰め寄る。


更にその後の茜里の莉子奈のスパイクを夏帆が上げたあと、由希は詩穂へ挙げる。


圧倒的なパワーから瑠李のブロックを弾き飛ばし、ワンタッチエースでポイントを奪った。


続くターンをなんとか莉子奈がライトセミ時間差を決めて流れを切るが、依然不気味なのは大和碧南だ。


ただ、ここでさやかが上がってくる事で、より一層、コートに熱量が帯びてくるのだった。

さて、次回は第2セット終盤です。

ここから激アツの展開にしたいと思うので、マジで瑠李とさやかの2人のコンビプレーを主体に書いてみたいと思っていますので、よろしくお願いします。

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