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嵐の襲来

 

 あの後、凛と朝食を食べ、凛は無事家に帰った。まぁ、家となりなんだけどな。

 俺も昨日はどっと疲れたので、先程からソファーに座り込んで天井を見つめている。


 ふと、昨日の夜の夢を思い出した。


 あの日何も言わず去っていった、青山先輩。

 別に好きでもないのに、先輩のことを考えてしまう。

 今は何処で何をしているのか、彼氏とか出来たのかな、とかね。

 まぁ、俺の知ったことではないか‥‥‥。


「はぁ、今日は暇になったな」


 俺はため息をつきながら、ソファーに身を委ねる。

 いつも土日は凛と出かけるか家で過ごしていたものだから、今日と明日が急に暇になり、妙な違和感と寂しさを感じている。

 うーん、読みたいラノベも観たいアニメも今はないしな‥‥‥リュウでも誘って遊びに行くか。

 そう思い、俺はリュウに電話をかけると、ワンコールで出た。怖ぇなおい‥‥‥。


「はーい、みんなのアイドル神崎龍之介でっす! 」


 ブチッと思わず電話を切ってしまった。

 すると、すぐに折り返しでリュウからかかってきた。


「ねえ!? なんで切るの!? ひどない!?」


「いや、ウザ‥‥‥と思って」


「ガチトーンやめてっ!? 俺泣きたくなるから!」


「はぁ‥‥‥」


「かけてきたのそっちなのになんでため息‥‥‥? で、なんか用?」


「いやまぁ、暇だったから出かけようかと」


「えっ!? 健人からのお誘い初じゃね!? 嬉しいんだけど‥‥‥今アミちゃん隣にいるんよね。わりいけど、また今度」


「お前、ほんとアミちゃん好きなのな‥‥‥まぁいいや、また今度」


 そう言って俺は電話を切った。

 あの野郎、こういう時に限って女と遊んでやがるからな‥‥‥俺も人の事言えないか。

 はぁ、何かいい事ねえかなあ。

 そんな事を考えながら冷蔵庫にある缶コーヒーを開け、飲んでいると、突然、インターホンが鳴った。


 土曜の昼前に一体誰だ? まさか凛か? と思って玄関に向かい、扉を開けた。



 するとそこには、意外な人物が立っていた。

 スラリと伸びた脚にデニムショートパンツ。

 見覚えのある茶髪のボブカットに、化粧でより美しく光る瞳。唇のリップはぷるんっと音を立てそうなくらい艶がある。

 この人は‥‥‥



「健人くん、ひっさしぶりー!」



 そう言って突然抱きついてくるこの女性は、


「あ、青山‥‥‥先輩‥‥‥?」


 俺は目の前の現実を受け入れられず、拍子抜けた声を出してしまった。


「うん、そーだよ? どしたの、そんな意外そうな顔して」


 俺は状況が呑み込めず、呆けた顔をする。


「えっ、ちょ、なんでいるんですか?」


「言い方ひどっ!? まぁ仕事でこっちに帰ってきた感じかな〜半ば家出? みたいな」


 先輩はけらけら笑いながらそう言った。

 先輩は俺の2個上だから、高校卒業してから就職したのか‥‥‥。

 それにしても何故こっちに来たのだろうか。

 噂によれば、先輩はこの街から500キロほど離れた田舎へ転校したと聞いている。

 なぜ、わざわざこっちに来てまで就職したのだろうか?


「そう、だったんですね。でも、先輩、かなり遠くに引っ越したって聞きましたけど‥‥‥」


「そ、それは今あんまり聞いて欲しくないかも‥‥‥」


 先輩はどこか怯えたような目をして俯いた。

 どうやら地雷を踏んだようで、しまった、と思い、慌てて話題を変える。


「そ、それはそうと、どうしてウチに?」


「あーそれはね」


 そう言うと、先輩は俺から少し離れて、ニコッと昔と変わらない笑顔で言った。




「今日からここで、お世話になるからだよっ」




「‥‥‥はっ?」


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