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鍵屋無双 ~いや、すごい強いですよこのスキル~  作者: TAKUTOJ
19章 バランス崩壊はダメでしょう?
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新章スタートです。

 19章 バランス崩壊はダメでしょう? 1


 転移で皆を家に戻した後、僕はギランテッサのあの部屋に来た。今度は何が待ち受けているのだろうね?


 はやる気持ちと、ワクワクが胸を踊らせるっていうの? 久しぶりの新能力ゲットはどうなるのかなぁ。はたして【鍵】のレベルは足りるのか。どっちにしても行かない選択肢はないからね。さぁ行こうか!


 八卦神門のレプリカにいつものように手をかざす。


 やはりと言うべきか光の柱が立った後、ホログラムが出現した。


 え?


 えぇ一!!


 お爺さん!?


 なんと現れたのは80代くらいの髭の立派な人だった。


 マジか。


『よう来たの。名はなんと申す、アレクセイ・ヴァレントよ?』


 ええええ、聞いた意味……。


 しかも真名の方だし。まあいっか。お年寄りにはしかるべき敬意ってもんを示さないとね。


「アレクセイと言います。どうぞよろしく」


『うむ。良しなに頼むの、でじゃ。名はなんと申すのじゃ?』


 くそ一!! しばきたい。ホログラムの癖にボケてるって何!?


「おじいちゃん、スキルちょうだい」

『そうじゃの、でじゃ……』

「ア・レ・ク・セ・イ、おじいちゃんスキルくれ」

『うむ。スキルじゃな、して、何しに来たんじゃ?』


 どうしてくれようか、このジジイ……。


 不毛な言い合いを何時まで続けさせる気かな、このご老体は……。ちょっと黙ってみようか。


「……」


 レベルより難解な壁だな……ボケててスキル貰えないとか……。くっそ一!! どうすりゃいいのよ。


 ホログラムに鑑定は効いたっけね?


 エドガー・フレイツァー(80)

 八卦神門五代目継承者


 ふむ。クグモが2代目で、ミ一シアが6代目、この爺さんが5代目か。


 どうやってこの御仁いやお爺からスキル取得できるんだ……。困った。お年寄りの話は説教くさくて長い(偏見)と言うけれども、この人はどうだろ……。わざと怒られてみる?


 1回状態施錠かけてみようか。ボケに施錠とか。


 無理か。


 ホログラムにまで干渉は出来ないよねぇ流石に。残念。


 ここまで来て諦めたくはないけど……。貰える気もしないんだよ。


 まてよ?


 クグモの時は、召喚後、若くなってたよね? 確か、クグモが八卦神門コンプリートするのに【鍵】スキルの使い方を教えて急ぎでレベルを上げたから。40代くらいのクグモから一気に20代のクグモになったハズ。【鍵】スキルのレベルが門解放に役立つはず。


 多少時間かかってもエドガー爺さんの召喚に応じて、彼に早めに八卦神門を回ってもらおう。ボケ始める前の彼ならあるいはあっさり、この【明門】のスキルを授けてくれるかも……。


 うぜぇ。


 ミ一シアでもなんやかんや言いながら直ぐにくれたのに。


 まぁでも、やるしか?


 僕が【召喚】でエドガ一の部分を念じる様に見ていると、ホログラムの方から声がかかった。


『わしはな、とある村の長の三男での……自由に気ままに生きておったのよ。長男は後継ぎで忙しく、次男は補佐の教育を施され、三男のわしは放置されとったの。おかげで何不自由なく人生を謳歌しとった』


 おお、なんか語り出したぞ。


「へぇ、じゃあスキルちょうだい」

『まぁ待て、あわてるでない』


 あれ? 話通じた……?


『それでの……お主の名はなんじゃ? アレクセイ・ヴァレントよ』


 うがああああ。


『わしが70になった頃、村の北にある祠から不思議な声を聞いたんじゃ。「明門の力を受けよ」とな』


 ……!!


 核心部分じゃないか……。「村の北の祠」だな。


『それからじゃな、わしの楽しい人生のリバイバルは。いや、もとより人生を謳歌しとる自覚はあったんじゃが、さらなる楽しみができたと思ったものよ。お主にも分かるじゃろ?』


 頷いたら嬉しそうにしてさぁ、ヤレヤレ。この爺さん苦労知らずなのかな? 楽観的な性格なのかもね。


 それからお爺さんは長ーいお話をしてくれた。


 エドガーは【森の民】と呼ばれる人族らしい。異能を持つ集団で村を形成し、森の縄張り争いの絶えないところで生活していたんだって。最大の敵はエルフ。森の民を激しく憎む王との諍いがもう何十年も続いているのだとか。森の生活圏を脅かす存在として忌み嫌われていたのだそう。


 その間もエドガーは飄々と生きてきたらしい。時には戦い、時には話し合い、逞しくのらりくらりと過ごして今に至るのだとか。


 エルフの王が寿命を全うしたその時期に、お爺さんは【明門】のスキルを授かったという。御年70で。


 意味分からんね。


 僕は適当に話を聞きながら、エドガーの【召喚】先を一生懸命選択している。どう足掻いても70才のエドガー爺さんのところに【召喚】されてしまう様だ。これをなんとかしたい。


 思い出せ。


 クグモの時はどうだった? ミ一シアの時は?


 あのピンク髪はこっちに来る事しか考えてなかったよね? 僕の【召喚】には応じるけれど、彼女は僕を呼んではいなかった。一方的な条件で【召喚】できるのか?


 僕は自分がエドガーを【召換】する部分を取り消す。


 やっぱり……。


 自分が【召喚】されるだけに絞ると、相手の【召喚】に干渉することが叶った。ミ一シアが来た途端『時期』を尋ねられたから細かな指定はできなかった様だけど。ある程度は絞れたんだと思う。


 なぜなら……。


『エドガー・フレイツアーの【召喚】に応じますか?』

(10代:はい/いいえ)

(20代:はい/いいえ)

(30代:はい/いいえ)

(40代:はい/いいえ)

(50代:はい/いいえ)

(60代:はい/いいえ)


 無茶苦茶ですな。【八卦神門】。


 すごく遠回りな気がするけれど、急がば回れとも言うし10代の彼に会いに行ってみるか。


『はい』を選択して、あのぐにゃりとした感覚を再び味わうと、僕の視界は徐々に歪んでいく。


『もう、行くのかの。近頃の若者はせっかちでいかんわい。ほれ、もってけ』


 脳内アナウンスは言う。『明門のスキル【切取(カット)】を解放します』。


 いや、くれるんかよおおぉぉぉ……。







お読みくださりありがとうございました。

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