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1興

プロローグ

「ミーナライト・ヴァレント、本当にそれでいいの?」


 今日何度目かの問いかけに対し、これで最終の回答だという意味も込め、白を基調とした騎士服に身を包む銀髪の女性は、自身が仕える主の顔を見てしっかりと頷いた。


「はい」


 短い返事は彼女の決意が揺るぎないものであることの証拠だった。わかりきった返事を前に、主であるところの王女はそれは深い深い溜め息をこぼす。


「わかりました。もうこの件での質問は控えます。ですが、あなたの願いは禍根を残しますよ? 亀裂が入ると断言しますが、それでも……はぁ、決意は堅いようですね」


 処置なし、とばかりに王女は諦めた。


 眼の前の騎士は周りが見えていない。世間知らずの田舎者であることは周知の事実なのだが、それでも此度の願いを聞き入れるのに十分な誓いをした彼女の身を心配せずにはいられなかったのだ。自分を犠牲にしてまでも誰かを守ろうとするその勇姿は王女の目にとても眩しく、美しく見える。


「それでも私はあの子を……」


 語尾が小さくなって最早王女には聞こえない声音の女騎士は、声を出すことはついぞなかった。


 ここで交わした約束は、揺るぎない忠誠を誓う騎士と、臣下を得た王女の一コマに過ぎなかったのだが……。


 この決断が、王国を前代未聞の危機に陥れることなど、二人にとっては全く想像の範囲外だったのは言うまでもない。


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