表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/81

第九章4 『学園攻防戦④』

鈴音は大きくあくびをした。


「はふぅ。話し合いなんて必要ないと思うのは私だけ?」


その一言を言うと、彼女はまたあくびをした。

「そうだ。とっても大事なこと忘れてた」

鈴音は口を開く。

「あなたの名前は?私は清浦鈴音だよ」

ジョーカーは、コホンとひとつ咳をすると、マントを翻して口にする。

「我が名はジョーカー。私は……悪魔だ」

「嘘。信じないよ」

「君といい、神山瞬と言い、どうしてこう事実を認めようとしないかね」


その言葉を聞いて今度は慧が反応した。


「神山瞬?どうしてあいつのことを知っているの?まさか……」

「そうだよ。神山瞬に直接手を下したのは、この私だ」


鈴音は一瞬大きく目を見開いて、声色を変えていった。


「そう。気が変わったわ。悪魔というのは信じましょう。話し合いに応じてもいいでしょう」



「感謝する。なら質問その一。きみは研究所のことをどこまで知っている?」

「知らない。私には知る必要がないもの」

「話し合いは終わり。戦いましょうか」


鈴音は片足を上げて、床を踏みつけた。

途端に、鋭い氷柱が次々と床から生えて、道を塞ぎながら二人の元に迫ってくる。

ジョーカーはまだ凍っていない廊下の壁を蹴って、鈴音の元へと詰め寄った。

すれ違いざまに、鈴音の襟元を掴み、力任せに持ち上げて地面にたたき伏せる。

「ぐっ」

「終わりだ」

ジョーカーはそのまま鈴音の頭に一撃を加えると、鈴音の意識は暗い底へと落ちていった。


◇◇◇


荘真の服が赤く染まる。

「ぎゃははは」

何度も何度も荘真は殴り続けた。

「やめろよ」

しばらく様子を見ていたが、乱は荘真の腕を掴んで制止させる。

葵はすでに頭から血を流して気を失っていた。

「何だ?怒っちゃった?」

「逆だ。感謝している。小言を言う女が消えたからな」

乱は不気味に微笑んでいた。

「ははは」

「なにがおかしい」

「彼女は俺の抑止力だった。二度とこんなことをするなって誓わされたんだけど、本人が見てないからさ、しちゃってもいいよね。……後悔させてやるよ」

「ぐふっ」

荘真は吹き飛ばされる。

「い、一体、何をしたっ!」

荘真が乱の方を見ると、そこには彼の姿がなかった。

「は?」

その時にはすでに乱は荘真の横に。しかも、荘真がいる空中に。

「ぐへっ」

再び謎の力で地面で吹き飛ばされる。

「しまった!この地面の下には……」

地面に掘り返した跡があった。そこはずっと荘真が立つのを避けていた場所だった。

爆発音。

荘真はそのまま逃げると、携帯電話を取り出した。


「ゆるさねえ。おい、飛鳥!この学校ごと、地面に沈めろ!お前の力ならできるだろ!」


携帯電話で荘真はそう指示する。しかし、飛鳥は断った。


『ごめんね、荘真。私も捕まっちゃった。てへ』

「なぜだ!お前はいったい誰に負けたんだ!」

『俺だよ。近衛荘真』

電話口に刻が出てそう言った。

「火渡……刻!裏切りやがったなあああ!」


荘真は壊れたように叫んだ。


「くくく……はあああっ」

嵐が来たような風が吹き荒れる。

「何しやがる、てめえ」

近くにいた乱は吹き飛ばされないように近くの木につかまった。

誰も近づけない強風の中、次第に風が弱まっていく。

見ると、力尽きた荘真が、眠るように横たわっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ