第六章1 『大吾vsヒッポグリフ』
「僕に任せてよ。あいつらまとめて僕が潰すから。」
大吾はそれだけ告げると三体のヒッポグリフを追いかけて空を飛んでいく。ヒッポグリフと大吾は段々と高度を上げた。しかし、ヒッポグリフは大吾には見向きもせずにそれぞれが別の方向に向かっていた。
「あんまり遠くまで行かないでほしいな。メンドくさいからさ!」
大吾は手を前にクロスさせて叫ぶ。
「第五の技、束縛!」
長い鎖が突如となく現れヒッポグリフを縛る。そしてそれを縛る鎖もまた一ヶ所で束ねてあり、三体のヒッポグリフは大吾を中心にその動きを封じられたのであった。これで遠くまでは逃げられなくなった。しかし、それと同時に全てのヒッポグリフの攻撃対象は大吾一人に向けられることにもなった。
ヒッポグリフの羽のところに複数の白い光が現れる。それは段々と光度を増していき、それが攻撃の合図だと大吾が気付くまでにそう長い時間はかからなかった。大吾はすぐさま上に避けるも、ヒッポグリフから発射されたビームは、鎖を破壊してヒッポグリフはその自由を取り戻す。自由になったヒッポグリフは三体とも一つの標的に向かって、攻撃を展開する。
四方八方から襲ってくる攻撃に大吾は、反撃どころではなくなった。しかし、反撃しなければ負けてしまう。大吾は攻撃を凌ぎながらも、三体のうち一体に攻撃の的を絞って何とか近づこうとした。けれどもすぐに逃げられて距離をとられてしまう。
「クソッ!うっとうしいんだよっ!!」
大吾はくるりと方向を真上に変えると、全速力で加速した。すかさずヒッポグリフも向きを変えて追ってくる。振り切れない。だが、大吾は逃げようとしていたわけではなかった。大吾はその後ろにヒッポグリフの影を確認すると再び向きを変え、今度は急降下にうつった。一気に縮まるヒッポグリフとの距離。しかし、ある程度縮まると今度はヒッポグリフの方から離れていこうとする。届かない、そう思った大吾は自分の足元に、爆撃を発動させた。
更に加速する大吾。そしてヒッポグリフとの距離がゼロになった瞬間に、斬撃を発動、その翼を切り落とした。翼を失ったヒッポグリフは、飛行能力もと攻撃能力も同時に失い、重力に身を任せながら、地上へ向け落下を始めた。しかし、大吾は逃がさない。再び束縛でそれを縛るとまるでハンマー投げのように、力一杯振り回した。
「オリャーーッ!!まとめてブッ飛べーーッ!!!」
ヒッポグリフは円を描いてもう一体のヒッポグリフへと接近。ぶつかる瞬間に大吾の爆撃発動で爆発。二体まとめて消滅した。空中にはヒッポグリフの羽根の残骸がヒラヒラと舞っていた。そして残るは一体のみとなった。
それぞれが向かい合う。大吾の体は攻撃を受け続けてぼろぼろ、その手には大剣。一方のヒッポグリフは翼を光らせて大吾へと向かってくる。大吾は大きく息を吸う。そして
「斬撃!!!」
最後の攻撃。大吾は一つの攻撃を受けることもなく、最後の一体を切り伏せた。




