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彼とは

またまた説明文…です

グエンダル・ハズウェル



ルディースル国、否、例え他国の者であってさえも彼の名を知らない者などいないだろう。




白銀の髪、翡翠の様な色合いの切れ長な瞳、きめ細かな白い肌、通った鼻筋、薄い形の良い唇


美しくも妖艶な美貌

騎士としての鍛えられた体




老若男女を魅力してしまうような彼を言葉で表すとしたら…




冷酷無慈悲無情無表情石橋は自分で造れ



と、尽きることはない







ルディースル国が有する最強の軍勢、国家騎士団


人並み外れた魔力と、その強大な魔力故か卓越した身体能力を持ち、強靭な肉体である一握りの者しか入ることが許されない


グエンダルはそこに19歳と言う最年少で入団を果たした。



ルディースル国が大陸の殆どを勝ち得た大戦は彼が24歳の時に起き、その勝利は特にグエンダルの力で治めることが出来たと言っても過言ではない。


これにより24歳と言う異例の早さで国家騎士団の隊長に任命され26歳の現在で下手をすれば王族と並ぶ程の権力を得た。





敵に一片の情けも容赦もせず、例えその敵が昨日の仲間であっても顔色一つ変えないで斬り捨てる様は他国だけではなく自国の者たちにもトラウマを残した。(ちなみに「銀王」やら「氷の死神」などと呼ばれているのは本人の知らぬ事である)




この冷酷さは女性でも容赦は無く、寧ろ厳しさを増し



ある舞踏会でグエンダルに隣国の麗しき美姫が擦り寄り、その腕に自らの腕を絡めた瞬間…ー



ー…グエンダルは躊躇う事なくその美姫に剣の切っ先を向けたのであった。




それ以来その美姫はルディースル国を再び訪れる事はなかった。




グエンダルとしては本気で斬りつける気はなかったが美姫には立派なトラウマを植え付け、アレンには「国際問題だからな!!?抜刀、駄目、絶対!!!」などと小言を受けた。(アレンは本気で怒っていた)






常に無表情、てかこいつ感情あんの?と本気で思われているグエンダルの顔に最近変化が現れ始めたのは周知の事である。





1年程前に国王陛下に拾われてきた少女、キーナ。



威嚇されても脅されても貶されても無視されても不屈の精神と言うか異様な空気の読め無さでグエンダルに付きまとい


彼の人の顔面に表情と言うものを呼び起こした。




グエンダルからしてみればかなり理解不能な事。

何故ならこの王宮で一番キーナを警戒し目を付けていたのはグエンダルだったからだ。



自分の記憶が正しければ正体を突き止めようと脅しの為に切っ先を向けた事もあった気がするのだが…。


何をどうねじ曲げて折り曲げて間違えばこんなにも懐くのか。



今ですら自分は、キーナを信用している訳ではない。





だが国王陛下はそんな正体不明な少女をいたく気に入っているし国家騎士団の隊員達でさえ彼女を受け入れ始めている。


しかもキーナが自分に付きまとっていれば良く分からない視線まで寄越してくる。非常に面白くない。


分からないが腹立たしい。






兎に角、グエンダルにとってキーナは理解できない腹立たしい“何”かの感情を引き連れてくる小煩い子供なのである。





…と本人は思っている。








+++++++


「グエンさん今日は今日も素敵ですね大好き!!…ついでにアレンさんも今日は。」


「え、俺ついで?今はっきりついでって言っちゃったよね?」


「グエンさんー?挨拶されたら挨拶するのが常識ですよあいらぶゆう!」


「あ、無視?俺は無視?」




五月蝿いアレンもキーナも無視していたグエンダルだが…




「…ぐえんさん…。」

しょぼん。



挨拶を無視されたキーナの頭にはへにゃりとした犬耳と萎れた尻尾が幻覚で見えた。




「…ご苦労。」


「!(返してくれた!!)」


「!!?(あのグエンが返事をした!?)」



「気持ち悪い顔を向けるな。ただの常識を返したまで。」


「…へへっ、それでも嬉しいです。有り難うございますグエンさんっ!」



ほんにゃり笑顔を向けるキーナと一見冷めた目のグエンダル。


そして。


(嘘つけぇえ!!何が常識だ!隊員にすら目配せで終わる癖に…と言うか…何だあの満足気な目はぁ!!そんな目、大陸大戦で領土拡大できた時しか見てねぇぞ!…………うぁああ痒い!無性に胸と喉が痒いぃい!だいたいr)…強制終了。







グエンダル・ハズウェル


彼を言葉で表すとしたら

冷血冷淡完全無欠鉄仮面吐かぬなら吐かせてみせよう拷問で




そんなグエンダルとキーナは今日も今日とて良く分からない雰囲気でアレンをむず痒くさせるのであった。





(あ~~。なんかしょっぱいものが食いてぇ。)





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