表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/41

彼女の闘い

更新おくれましてすみませんm(__)m

金属が交わるような音が響く。



黒と白のメイド服が彼女の動きに合わせ残像を残しアルメデスの苛烈な攻撃を避け、例え騎士であっても扱う事が出来ないであろう黒い長身の剣を操っている。


キーナの一撃をアルメデスはその腕から生やした赤黒い鎌で受け止めている。


赤と黒が交差する。



アルメデスだけではなく化け物達やサンの相手もしているためキーナにも少しずつその体に傷が増えていた。


「キーナちゃん!これを解いてくれ!」


離れた所でアレンとギルヘルムが叫んでいる。

まるで透明な“壁”があるかの様に空中を叩きそこから進めないでいるようだ。


グエンダルは膝をつき無言でキーナを見つめている。



「素晴らしいな!これ程に力を自分のものとしているとは!!」

男は戦いの最中でも嬉しそうに笑っている。


「…!」


互角か。

いや、キーナの方が上に思われた。


「だがな…、お前だけが力をモノにした訳じゃないんだよ。」

アルメデスの顔が歪んだかと思うとその背中から折り曲がった翼が骨の軋む嫌な音と一緒に生える。


そして翼の羽の一枚一枚が鋭い刃物となり雨の様に襲いかかってきた。


「!」

魔障壁を張ったがそれを貫く。

キーナは咄嗟に自分ではなくグエンダル達の魔障壁を更に重ねて張った。


「お前が張った障壁をも貫く魔力。はは、私もお前のように化け物になったものだな。」


「「……っ!!」」

アレンとギルヘルムが思わず名を息を飲む。


雨の様な羽が降り終わった後には、全身ボロボロのキーナが片膝をついた姿があった。


刀は見当たらない。


「しかし、うっかり殺してしまったかと思ったぞ。良かった、紀衣菜。」


「キーナちゃん、キーナちゃん!!」


「キーナ!!」


「はは、そこで喚きながら見ていれば良い。言った通りコイツは貰って行く。」

そう言って動かないキーナへ近づく。


「今度は逃げ出せないよう意思を奪って本当の操り人形にしてやる。何も憂う事が無いように、な。」

そして手を伸ばす。


「………ぃ。」


「?」

キーナの唇が微かに何かを呟いてた。


叡知は人を傲らせ

傲りは喜劇を飾る

無知は人を操り

操りは悲劇を彩る


光は花を焦がし闇は砂を噛む


太陽と月を生け贄に

人の子よ、舞台に上がれ


牙となり喉に噛みつけ

爪となり身を引き裂け

壁となり立ち阻め


我が身を媒体に力を解き放て




キーナの髪が舞い上がる。

顔は傷だらけだがその目は強さを失わずに近付いてきた男を見据えていた。


「!!」


それは契約者が魔物の力を使う時の失われた魔術。


力が弾け、キーナの腕に纏わりつき男を貫く形をとる。


アルメデスはグエンダルの刀をも弾く腕で防ごうとする。しかしキーナのそれが己よりも上回った事に自分の能力でを使わなくとも分かっていた。

いくら強化しているとはいえ濃縮されたキーナの力の前では役に立たない。


それが意味するのは、死。



「………っっ!!」



肉を抉り断ち切る感触。

キーナの手が貫通し、赤い返り血がキーナに降る。


「な、」

キーナは言葉を失った。


彼女とアルメデスの間に立ちはだかる、深い緑の色彩。


「サン。」

アルメデスも目を見開いている。


「…せない、…。」

この方を殺させない。

自分が忠誠を誓った君主。

命をかけて使えてきた。

彼の人は忘れているだろう、あの日々を胸に。


キーナの腕を腹に貫通させながら深い緑の髪と瞳を持つ男はキーナを睨み据えた。




大変遅くなりました;


難産すぎてやばかったです。


終わりのイメージはあるんですが中々文章にできず…


これからも遅い更新かもしれませんがよろしくお願いしますm(__)m



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ