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とある組織の下っ端

「へぇ~、ブラックドラゴンを倒すことのできる受験者がいたとは…まぁいいか、俺たちの障害ではない」


バルトハルトは、たった一人でその場に立っていた。

クレアたちの決死の抵抗により、仲間たちがやられてしまった。

しかし、バルトハルトは、そんな事を気にしてはいなかった。


「今回で、かなりの生贄が集まった。それだけで良しとしよう。さて、こいつ等をどうするかだが…」


バルトハルトの周りには、血だらけになって倒れているクレアたちがいた。

クレアは、なんとか意識を保ち、抵抗しようとしたができなかった。


「それでは一人ずつ殺していこうか。安心しろ、お前は最後に殺してやる」


唯一意識のあるクレアに対してそう言い、バルトハルトは、グレーナの前まで行き、手に魔力を込め、それをグレーナに打ち込んだ。


「まず一人」


次にドラーズへと向き、同じように魔力を手に込めて、それを打ち込んだ。


「2人目」


「あ…あぁ………」


クレアは声を出すことすらできずに仲間が殺されるのを見守るしかなかった。




ブリードたちはブラックドラゴンを倒したあと、キターシャを担ぎながらネリアと試験官たちの待つ場所まで走っていた。

すぐに着いたが、そこで待っていたのは試験官ではなく惨状であった。


「おぉ、意外と早かったなぁ」


バルトハルトは、ちょうど二人殺したところだった。

そして、3人目、クレアを殺そうとしていたときに邪魔が入った。

このときのバルトハルトは、ブリード達のことを障害だとは思っていなかったが、すぐにその考えを改めさせられることとなった。


ブリード達がついたのは、試験の本部であるはずなのだが試験官たちが一人も見えなく、代わりに、一人の男と血を流し、すでになくなっている二人と、ボロボロの二人の姿が目に映り込んできた。


「これは…お前がやったのか」


ブリードは怒りを必死に抑えながら男に問いかけた。

すると、男は悪びれもせずに


「当たり前だろう?生贄はいくらあっても足りないからねぇ」


男の言葉が耳に届き、それと同時に魔法を男へ向けて撃った。


「ブリザードランス」


俺の放った魔法は男の肩を居抜き左腕を飛ばすことには成功したが致命傷とはなっていなかった。

しかし、確かに相手を動揺させることには成功していた。


「なっ…なんだこの威力は…」


その男、バルトハルトは戸惑いを隠せずにいた。


(防御結界を張っていたはずなのに紙を破るかのごとくいとも容易く破られた…だと)


実際に、バルトハルトの張っていた防御結界は上級の魔法でも防げるような代物だった。

しかし、精霊の魔力と人間の魔力の質では天と地ほどの差があり、同じ上級魔法でもブリードの攻撃がその分バルトハルトを上回っていた。


「ちっ、今回はこの辺にしといてやる。次あった時は必ずお前を…」


バルトハルトが転移魔法を発動する前に、バルトハルトの心臓めがけてブリードの魔法が炸裂した。


「ふぅ〜危なく逃げられるところだった」


ブリードは軽く安堵しつつ、怪我人の方へと急いで向かった。


「思っていたよりも大した怪我じゃないな」


ブリードは回復魔法をかけ、外傷をひとまず無くした。

カレラの怪我はそこまで酷くなかったが、クレアの怪我は相当なものだった。

まぁブリードからしてみればどちらもほぼ変わらないのだがそれはおいておこう。


「た、助けていただきありがとうございます」


クレアは、怯えながらもそう感謝を伝えてきたのでとりあえずは安心だろう。


「あれ、どうしてここに…ってどうしてこんなことに…」


全てが終わったあとに試験官たちが起きてきた。

どうやらバルトハルトによって眠らされていたようだ。

それから、ブリードとキターシャ、ネリアにクレア、カレラの5人で実際に起った出来事を説明した。


「なるほど…そのような組織の襲撃があったとは…全く、試験管として失格だな………」


「いえいえ、そんなこと無いですよ。いや、そんなことあるかもしれないですけどあの強さなら仕方ないですって」


「いや、しかし…あー、そうだな、心遣い感謝する」


そんなことを話しているうちに、すでに日が落ちかかっており、他の受験生たちも続々と戻ってきていた。


「それではこれにより三次試験を終了とする。それでは解散」


試験官がそういうなり生徒たちは早く疲れを癒そうと足早に帰っていった。

それに続き、ブリードたちも帰宅するのだった。


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