入学試験③
今日はいよいよ最後の試験の日だ。
周りでは、すでにいろいろなグループができており、明らかに高そうな装備を着ている貴族のグループがあったり、仲のいい人たちが集まったグループ、中には即席で組んだであろうグループもあったのに対し能力が低く、グループに入れず一人でいる受験者もいた。
そんな中、ブリードはキターシャと組んでどのように行動するのか話し合っていた。
「とりあえず出てくるモンスターはキターシャの訓練も兼ねてキターシャが倒してくれ」
するとキターシャは、少しムッとして
「ちょっと私の負担が大きすぎない?まぁブリード君のように強くなるために訓練は必要だけどさすがにキツいよ~」
などと文句を言ってきたので
「もちろん疲れてきたり危ないときは俺が攻撃するからな」
と言って少しでも機嫌を直してもらえるようにフォローはしておいた。
それからは食料や水はブリードが集め、夜はお互いに休み休み見張りをすることにした。
それからふとこれまでの試験について考えてみた。
(毎年半数以上の人が死んでいるらしいが…俺たちは死ぬことはないだろうがこの中で一体何人の人が死ぬんだ?それにこの試験ではよくない噂も聞くしな)
どうやら、毎年なぜかいくら弱くても大貴族の子孫は合格している。
そして、それなりに強くとも平民などは死んでしまうことが大半だという。
そして、試験の始まりの時間となった。
「それではこれから試験を始める。これから一週間自分たちで食料や水を集め、モンスターを倒しながら生活してもらう。ここで生き残った者を合格とする。そして、これまでの成績などを活かしクラス分けを行う。それでは試験開始!」
その合図で生徒たちが森の中に入っていった。
「俺たちも行くか」
そう言いブリードたちも森の中に入っていったのだった。
森の中は背の高い木やツタが茂っており木の実もなっているので食料は大丈夫だろう。
そして、ここで出てくるモンスターはランクの低いモンスターばかりだ。そのためキターシャでも簡単に倒せていた。
具体的にゴブリンやブラッドバッドなどの低ランクのモンスターしかほぼ湧かない。
それに、ダンジョンと比べると、モンスターの強さも違い、体感二割ほど弱くなっている気がする。
また、ダンジョンと比べて湧く数も約半数と少なくなっていた。
そのため、キターシャからすれば手応えのないのも当たり前で
「なんか手応えがないなぁ」
と言っていた。
まぁ稀にオークやオーガも出てきたがそれでもキターシャからすれば簡単に倒せてしまい手応えのないのも納得できるだろう。
それからというもの順調に進んでいった。
というか順調すぎた。
これまでの戦いの中で一度も危険な目にあっていない。
それに生活についてもそこまで困ったことはないのだ。
飲み水についてはブリードの氷魔法を使い氷を出してそれを溶かして使っていた。
それに食料についてもそこら辺に生えている木の実を食べたり川で魚を取ったりして過ごしていた。
まぁ途中、キターシャの食べた木の実が毒のある危険なものだったらしく危ない目にあったりしていたがまぁなんとかなった為一旦おいておこう。
ちなみに何があったか説明するとまず、「小腹すいた~」と言ってそこら辺に生えてる赤い木の実をとり、少し口に含んだのだが、かなり強い毒だったらしくいきなり泡を吹いて倒れた。
正直かなり驚いたのは事実だが、ブリードの回復魔法でなんとかなったのだった。
そして、ここまで順調だとどうしても気になることがあり、毎年半数以上の死者が出ているのに、今のところそんなに死んでしまうような困難はない。
そしてその後も順調に進んでいき、時間は夜へとなった。
夜になり、出てくるモンスターに変化が生じた。
これまで出てきていたモンスターとは違い、アンデッド系のモンスターが多く出てきていたのだ。
アンデッド系のモンスターで出てきていたのは主に、遠距離攻撃の得意なスケルトン、近接戦闘のゾンビなどが出てきていて、稀に毒霧などの魔法を使うウィッチや、単純な攻撃力や防御力の上がったゾンビロードなども出てきていた。
ちなみにアンデッド系のモンスターの特徴は、再生力の高さだがキターシャからすれば魔法も使わずに倒せてしまっているので手応えのないのも納得できる。
また、アンデッド系以外にもレアモンスターであるレインバタフライというモンスターも出てきていた。
それは毒の鱗粉を撒き散らす美しい長のような見た目をしているモンスターであり、その鱗粉は錬金術の素材として高値で取引されているのだ。
それから、キターシャを休ませるため、落ち葉を集め、寝るスペースを作った。
それから、ブリードはキターシャを休ませるために自分から見張りをすると言い、周りに結界を張った。
また、結界を壊そうとしているモンスターは氷魔法を使い倒しながらブリードも少し休むことにしたのだった。




