表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/10

5.蕎麦が食べたい!

「蕎麦が食べたい……」


 最近の私の口癖になるほど、東京の蕎麦が食べたくて食べたくて堪りません。


 岡山県は香川県に近いせいか、うどん屋は数多くあれども、蕎麦屋が見当たらないのです。

 やっと蕎麦屋を見つけたと、喜び勇んで入店して注文の品を食べてみると。


「美味しいんだけれど、違うんだ……! 私の求める蕎麦はもっと濃いやつ!」


 西日本の蕎麦は上品な出汁味で、少し甘めの蕎麦つゆまでそのまま飲めるようなものなのです。

 私が欲してやまないのは、色も味わいも濃いめで、辛いくらいの蕎麦つゆ。ほんのちょっと濃いつゆをつけて、蕎麦本来の旨味を感じられるような故郷の味が食べたい!


 まさか岡山県に来て、ここまで蕎麦が恋しくなるなんて思いもしませんでした。仕方がないので、自分で蕎麦を茹でて、好みの味に仕上げて食べるしかありません。


 一か月ほど前、用事があって実家のある東京に帰りました。

 東京駅に着き、雑踏の空気感ですらノスタルジーを感じます。なんだか「帰ってきた」と、やたら高揚した気分になりました。

 人ごみをかき分けて、次々とホームに滑り込んでくる山手線に乗る懐かしさよ! 入り組んだ路線図が「お帰り!」と言ってくれているような錯覚に陥ります。


 住んでいた頃は意識していませんでしたが、東京ではあちこちで蕎麦屋を見かけます。こんなに蕎麦が身近にあったのなら、離れたら恋しくもなると納得しました。


 しかし用事が優先のため、今回の帰省では蕎麦屋に入ることが叶わず。思い切り濃い蕎麦をすすり込む野望は、次回に持ち越しになりました。


 東京駅から新幹線に乗って、岡山駅へ到着した途端に、こちらでも「帰ってきた」という気分になります。


 生まれ故郷の東京と、愛する夫と暮らす岡山。帰る場所が二カ所もあることは贅沢だなあとしみじみしました。

 どちらも良いところがあり、多少不便なところもあります。不便さすら楽しさに変えて、これからも岡山ライフをエンジョイしたいです。


 そして、たまに帰省した折には醤油の濃厚な風味の蕎麦を堪能して。また岡山に帰って美味しい海産物や果物を味わう個人的な楽しみが生まれました。


 岡山に帰ってから知り合いの女の子に


「東京に帰省したんですよね。東京の小学校は私服通学って本当ですか?」


 と尋ねられました。岡山県は繊維業が盛んなので、公立小学校の制服率が90%以上なのです。


「うーん、東京に限らず全国的に小学校は私服の学校が多いんだよ。制服着てると国立や私立小学校って感じかな」

「ええっ!? そういえば、ドラマやアニメの小学生って私服の子が多いから、なんでだろうって思っていました」


 岡山と東京、それ以外の地方との違いを楽しむ喜びを、岡山の方々とこれからも分かち合っていきたいです。

 同じ日本国内でも異なる文化はいっぱい。みなさんが地域によって驚いた風習の違いなどありましたら、ぜひ教えてくださいね!


【まだ続きます】

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
その地域でしか使わない言葉なのか、全国共通語なのか、子どもの頃からずっとその地域に住んでいると、分からないものみたいですね。 うちは、私が関東圏、旦那が関西圏の出身なので、言葉の面とか食べ物の面とか、…
ご完結おめでとうございます!! とても素敵な締めでした。「帰って来た」と思える場所が2つもあるの素晴らしいし、岡山県がチャーコ様にたくさん愛されてて、なんだか嬉しいです♪(*´艸`) 私も岡山好きだか…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ