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2.風が止まった国

ここは神聖クラウゼル皇国。風を愛しすぎたために、風が止まっている国。

城壁の上では旗が風を待つように止まっていた。


「ようこそ。クラウゼルへ。」


ガレンが微笑む。


「改めて、俺の名前はラティエル。よろしくな。」


「そうだ、お前ら、来るの初めてなら、俺がこの街を案内するぜ?」

「いきたいところあったら言っていいんだぜ?」


「ーー。」


4人は、短く視線を交わす。


「じゃあ、よろしく。」


手を差し出すラティエル。


「ああ。任せな!」


ガッチリと手を握り合う2人。


「2人初対面なのに仲いいっすねぇ。」


「そうだね。同じ風魔術使いだし。」


「ギルマス。

あっちの方に大きい教会があります。

そこで話を聞くのは…。」


「うん。そうしようか。」


ライムが小さく頷く。


「ガレン殿。大きな教会とかってあったりするかな?」


「ん?教会ぃ?

あぁ、あるぜ。向こうのほうにでっけえのがな。」


そう言ってリヴィウスが行っていた方向を指差すガレン。


「じゃあそこへ連れて行ってもらったりできるかな?」


「ああ、もちろんいいぜ。

ついてきな。」


ガレンの案内に従って歩いていく一行。


「風があんまり感じれないっす。」


「おっと、ミストって言ったか?それ以上は御法度だぜ。

忠告だ。ここで、風のことを悪く言わない方がいい。禁句だからな。」

ガレンが注意し、小声で4人に話す。

「まぁ、ここだけの話、俺もそう思ってる。城壁の上見ろよ。旗が動いてねぇ。……それに最近は魔素の流れも悪い。」


「魔素を感じれるのかい?すごいな。」


「まあいわゆる、特異体質ってやつでな。魔力に敏感なわけよ。」


「少し大変だろう?魔素に触れられているような感覚になる。」


「まあな。って、なんでわかんだよ。」


「ああ、知り合いに魔力過敏症を患っている人がいてね。彼から詳しく詳細を聞いたんだ。君もそうだろう?」


「ああ。この病気は治らねえ。付き合ってくしかないんだとよ。」


少し悲しげに語るガレン。


「おっと、ついたぜ。ここがクラウゼル1でっかい教会。クラウゼル教会だ。」


「案内ありがとう。」


「ああ、困ったらこれをそこらの兵士に見せろ。そしたら、大体の話は聞いてくれる。」


そう、渡したのは何かの紙だった。


「渡すのはお前が2人目だ。大事に使えよ。じゃあ。また会えたらな。」


そう言ってガレンは路地裏の方へと消えていった。

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