21.エピローグ
4章ラスト。ここまでありがとうございました。
『礼を言う。本当に、本当にありがとう。』
イゾルテが頭を下げる。
『皆様のおかげで、精霊界は救われました。精霊一同を代表して感謝を。』
「俺たちも危なかった。ルクスやフムスがいないと危ないシーンがいくつもあった。」
『ーールクスから聞いた。魔により、お主が精神的に危うくなったと。我の配慮が足りてなかった。すまぬのう。』
「いいんだ。俺も大事なところを見直せたし。 “空気“ を感じれた。」
穏やかな表情でラティエルが言う。
「ところで、ルクス。」
ライムがルクスを見る。
『あァ。約束があったなァ。だが、ここでは話せねェ。お前ェらが知るべきは今じゃねェ。』
「話と違うくないか?」
『まァ、待て待て。そう焦るなァ。リゲル、言いたいことあんだろォ。』
『ああ。ラティエルの空気って言葉。イカロスも同じことを言ってたんだ。』
「え?」
『それに、ミストの風。イカロスの風に似てた、ような気がする。』
「そこは曖昧なんっすね。」
『ごめん、何せ、もう1500年以上経ってるから。』
『うっし、行き先は決まったな?あの剣バカの作った国、神聖クラウゼル皇国が次の行き先だ。』
ルクスが締める。
『なるほど。あのエルフの女子。ーーそう言うことか。』
イゾルテが少し考えて呟く。
『おい、イゾルテ!』
『ーーん?なんじゃ?』
考え込んでいたため、少し返事が遅れる。
『俺ァこいつについてくぞ。』
そうライムを指差す。
『数少ねェ俺の光の子孫だ。ってことで、ライム。俺と契約しろ。』
「え、いや、子孫って話なら、アルノード殿が、いるじゃないか。」
『アルノードォ?あァあのガキか。あいつはダメだ、あいつも精霊と契約してやがるからな。』
「え、そうなのかい?」
『あァだから、消去法的にお前ェだ。幸い神剣召喚も持ってるしな。ほら、血滴らせ。』
そう言いながら魔術式を立てるルクス。
「うーん、ーーよし、わかった。契約しよう。」
『うっし、そうこなくっちゃな。『汝の名は?』』
「『ライム・トラエル』」
『『光の聖霊ルクスの名の下に。ライム・トラエルとの契約を結ぶ。』』
強大な光が精霊王の一室に広がる。
パアアァ!
「契約、完了かな?」
『ああ、これからよろしくな、ライム。』
こうして一行は、新たにライムと契約した光の聖霊ルクスを伴い、精霊界を旅立った。
『本当にありがとう。ラティエル、お主に精霊王の寵愛を授ける。契約はできんが、このような簡単なことなら。お主の旅路に祝福を。』
そう言ってイゾルテがラティエルの頬にキスをする。
「『あぁ!』」
ミストとリゲルがそれを見て驚く。
精霊界を救った英雄達とは思えないほど、精霊王の間には、のどかな風が流れていた。
5章へ続く。5章は神聖クラウゼル皇国での話になります。




