17.幸せな龍と主人公
今日の昼に16話を投稿しています。まだ見てない方はそちらを先に!
そうして、ノワールは話を終えた。
『これが我の過去だ。理解できたか?ラティエル。』
「ああ、痛いほど。」
『我は、ドラグレイヴと別れた後、傷を癒すため迷宮に入った。そこから、迷宮に来た多くの冒険者を殺した。』
語るノワール。
『我は生き方を探すべきだったのに、探さず目の前にある楽な生き方を選び、間違えた。』
「ああ。その通りだ。だから俺は、俺たちはお前を倒して、その生き方を正させた。」
『ははっ、やっと見つけれたんだなあ。大勢に看取られて死ぬなんて、理想じゃないか。』
安らかな顔で眠るノワール。ここに、魔物の王であり、誇り高き黒龍ノワールと、ラティエル一行の戦いが決着した。負けたにも関わらず、ノワールの顔にはかつてドラグレイヴと暮らしていた頃の安らぎが宿っていた。
「ノワール。俺たちは、お前を殺した分まで生きる。見といてくれ。」
『うん。ラティエル。死なないで。』
少し、ドラグレイヴと暮らしている時からあった幼さが出るノワール。
かつて、龍にも恐れられ、優しき青年に出会った黒龍は、その青年に似た冒険者に看取られた。確信して言える。今最も幸せな龍はノワールである。それを否定することはラティエル達が許さない。
『うし。お前ェら。感傷に浸ってる場合じゃねぇ、先に進むぞ。』
「ああ、みんな、行こう。」
こうして一行はまた進み始める。
「『空気顕現』『星撃の杖』。『星撃』!」
「『風よ(ヴェントス』」
「『風神の風撃』っす!」
「『金帝剣ヤマブキ』」
ラティエルが星の一撃を放ち、リヴィウスが風で敵を切り裂き、ミストが風神の一撃の如き攻撃を放ち、ライムが、雷の如き速さで敵を切り裂いた。
『おいおィ、やるじゃねェかァ。おい、ラティエル!』
「なんだ?」
『バランスの取れたいいパーティじゃねェかァ。』
「そうか?ありがとう」
『その調子で頼むぜ。お前ェらが頼りだ。』
こうしてラティエル達は進んで行った。
グギ、グギ、グギグギグギィ!
^*$@(@$(*$@(**%*^&!
異常な機械音と『何か』を放ちながらドシン!ドシン!と歩くゴーレム。
「『古代の巨人』が確認できるだけで20体ほどか。」
古代の巨人。それは神話の時代に作られた遺物。討伐レートは自然災害級。
『お前ェら、ここ超えたらもう『魔』は近いぞ。気張れよ!』
「おう!」
かくして、ここに過去の遺物とラティエル達の戦いが始まった。




