14.黒龍との対峙
昨日の昼と夜に更新していますので、そちらを読んでいない方はそちらを。
グオオオオン!
そこら中にノワールの咆哮が響き渡った。
「なんていう覇気なんですか…。」
「リヴィウス、支援を。」
「ギルマス!」
ラティエルがライムを呼ぶ。
「ああ!ミストは火力が高い魔術を。僕とラティエルが前に出る。リヴィウスはサポート!」
「了解!」「了解っす!」「了解です!」
3人が一斉に返事をする。
「『空気顕現』『環境召喚 雷神之夜』。」
ラティエルの詠唱により、雷神の雷が降り続ける夜が、ダンジョン内に顕現した。
『ガハハハハ!良い術だ!我も返そう!『黒龍の息』!』
「遅延します!『遅延』。」
ノワールの口から放たれるあらゆるものを消滅させる闇の息。それをリヴィウスの魔術がスピードを落とす。
「『空気』『壁となれ』」
ラティエルの詠唱により、黒龍の息を阻む空気の壁が作られる。
『良い判断だ。しかし…』
「まずい、ラティエル、下がれ!」
ライムが指示を出す。
咄嗟に下がったラティエル。すると、空気の壁を息が侵食していく。
『良い眼だ。エルフ。我が息は全てを侵食し、無に帰す。生半可な壁に、我が息を阻めると思うたか!全力で来い、ラティエル!』
雷をその身に受けながらも未だ無傷。この龍、まさに規格外。
「全力だっつうの!リゲル、ミストの補助!」
『おう!』
「『空気顕現』『龍滅剣ドラグレイヴ』!」
一振りの剣を顕現させ、前へ出るラティエル。
『ミスト!術式立てろ!』
「わかったっす!『森人の魔法』!これで時間を稼ぐっす。」
魔法を使い、ノワールの体に刺さる木々。
『魔法か。久しく味わっていない痛み。良いな。』
「『神剣召喚』!『断龍剣』!」
ライムの渾身の斬撃。この斬撃を放ち、ライムは気絶する。
『がっ! 鋭い一撃だ。我が避けていなければ死んでいたな。』
「『増殖』。『貫け』!」
ラティエルの詠唱により、剣が小さくなり、増殖する。そして、その無数の剣がノワールへと襲いかかる。
『その剣ィ!あの馬鹿の剣かぁ!』
ノワールが血相を変える。
「わかったよ、ノワール。お前は俺たちを見ていない。」
『あァ?何を言っている!我が対峙するのは貴様らだ。』
「違うんだよ。お前が見ているのは結局、お前と戦った、英雄だ。お前は英雄に執着しているんだ!」
『えぇい!黙れ、黙れ、黙れぇェェェ!!』
激怒するノワール。
『ラティエル!貴様に、我の何がわかる!』
「俺は、人のことがよくわからないけど、お前の気持ちはわかる。寂しいんだな。この攻撃にも気づかない。」
『なっ。』
その瞬間一筋の強力な風がノワールを貫く。
「『神風の御使』っす!」
リゲルの補助によりパワーアップしたミストの最高火力の魔術が、ノワールを貫いた。




